現ニューヨーク市長は選挙時の公約を守り、市内の全4歳児(約7万人)が “Pre-K” と呼ばれる幼稚園に無償で入れる 「Pre-K for All」と呼ばれるシステムを2年前にスタートした。そして先日、今後は全ての3歳児が無料でPre-Kに入園できる「3K for All」を開始すると発表した。 待機児童問題が深刻な日本から見ると夢のようなシステムだが、ニューヨークの幼稚園事情には日本と全く異なる社会背景がある。「Pre-K for All」「3K for All」の目的は働く親のための託児所機能よりも、「所得格差による教育格差」を縮めることだ。 全ての4歳児を幼稚園に入れる努力は全米レベルで以前よりなされており、オバマ前大統領も早期教育の重要性を演説で熱心に語っていた。理由は幼児期の英才教育ではなく、先にも書いた「所得格差による教育格差」を縮めることだ。アメリカでは定説となっている研究結