(英エコノミスト誌 2012年8月11日号) ブラジルのインフラ需要は莫大だ。民間資本を引きつけるのも大仕事だ。 米国の共和党大統領候補ミット・ロムニー氏が2012年のオリンピック(五輪)開催に向けたロンドンの準備状況に疑問を感じたのだとしたら、ブラジルについては一体どう思うだろうか? 2016年の五輪と2014年のサッカー・ワールドカップは、道路が全体の14%しか舗装されていない国で開催される。 世界経済フォーラム(WEF)のランキングによると、ブラジルのインフラの質は調査対象国142カ国中104位で、中国(69位)やインド(86位)、ロシア(100位)を下回っている。 最近、ブラジル最大の港サントスを訪れた本誌(英エコノミスト)記者は、薬品を積んでいて爆発した船の残骸を片付ける男たちの姿を見かけた。事故が起きたのは、1970年代のことだ。 理論的に言えば、ブラジルの差し迫ったインフラ需