学術系出版物の編集者でもある、平林緑萌さんのツイートを中心に、博論をもとにした著作、論文集等の学術系書籍の出版事情について、まとめました。 <当まとめの項目一覧> ・論文集の出版事情と「自費出版」 ・こうした学術出版の事情に対する反応 続きを読む
本屋ってどうなっていくのだろう? 再販制度がそのまま維持されて、ダイエットしていく つまり、今と何も変わらないとしたら、今の傾向がそのまま続いていくわけで、いい感じに本屋の店舗数が減り、出版社の数も減る。 そして新刊書の市場がある程度小さくなったところで、落ち着くんだろう。 注意しなければいけないのは、ゲームやDVDやCD(まあ、それぞれどの業界も厳しいんだとは思うが)と比較して、新刊書というのは扱っている業態が極端に限られているということ。ええと、ぶっちゃけて言うとね、ゲームやCDやDVDは電気屋さんでも扱うことが多いし、TSUTAYAやGEOでも扱うことが多い。新刊書は? まあ、新刊書店くらいだわな。あとはコンビニに一部の雑誌と一部のコミックが入荷するくらい。 これは勘にすぎないけど、まあ、地方ではいくつかの市町村をひとまとまりとして、その中に1〜2店舗、郊外型の中型店舗が残る、程度で
晴天の価値 2月中旬に出張で千葉へ行った。5日間の滞在中はずっと快晴で、気温は20℃に迫る春のような暖かさだった。仕事は朝から晩まで現場を走り回る過酷なもので、身体的にも精神的にも追い込まれた。毎朝、京葉線から見える美しい景色を眺めて正気を保っていた。太平洋へ燦々と…
「万引きによる書店のロス率は、1.41%に上ることが分かった。書店の平均利益率である0.6%の2倍以上に当たる。万引き撲滅のため、すぐにでも出版社に無線ICタグを付けてもらいたい」。大手の書店や新古書店15社で構成する「日本出版インフラセンターICタグ研究委員会書店部会」の村越武部会長(有隣堂顧問)は2008年3月26日に開いた記者会見で、こう強く要望した。 今回の調査は経済産業省の委託で、紀伊國屋書店や丸善、有隣堂など大手14書店1161店舗にアンケートしたもの。有効回答数は643店舗で、その総売上高約2909億円と比べて、総ロス額は約56億円と1.91%に達した。このうち万引きによるロスを推定すると1.41%だった。「万引きを撲滅できれば、利益率を3倍以上にできる」と村越部会長は強調する。 日本出版インフラセンターはICタグを活用して、「換金目的の万引き」を効率的に防げると考えている。
読書ここで紹介されていて、大変面白そうなこの本。歴史Web―日本史の重大事件がホームページになった!作者: 藤井青銅出版社/メーカー: 日本文芸社発売日: 2008/01メディア: 単行本(昔『日本史新聞』ってあったけどそんな感じ?)まだ入手していませんが、自分で思いついたのを列記。2ch編【赤穂】本所松坂町でテロってマジ?【吉良】 (まちBの方がいいかな?)【コネ】勅撰集入選を目指すスレッド54【歌合】 (こっそり薩摩守が書き込む。まさに詠み人知らず)【山は】防人情報交換スレッド39【死にますか】 (大伴家持がここからネタを拾う)【京に】紫式部先生の続刊を待つスレ61【帰して】 (『須磨』あたりを想定)【宗祇】歌仙巻こうぜ1926 (永遠に終わらないっぽい)【式神】阿倍晴明ってどうよ?【呪詛】 (定期的に祭)【芝居小屋】絵島生島スレッド171【出会茶屋】 (フシアナで大奥からのアクセスが
みなさん「ダメ書評のマーケティング的効果」みたいなエントリーに書いたり、「ネガティブで潰れる奴は芸術家じゃない」みたいなコメしたり、「ダメ書評を書く自由」みたいなブクマコメしているようですが、「こんな機会だからこそ、できることがあるんじゃないの?」というエントリーです 書評と作者 今回のid:m_tamasakaさんの一連のエントリー等々を読むと、以下のような事が想像できる。 あなたの好きな作家は、誰かからの無責任なヤジに苦しんでるかもしれない。 あなたの好きな作家は、誰かの書評を見てぼっこぼこにへこんでいるかもしれない。 あなたの好きな作家は、一所懸命やったことを誰かに批判されてモチベーションが下がっているかもしれない。 あなたの好きな作家は、誰かの書評の影響で絵が荒れたり、原稿が落ちているかもしれない だから「ありがとう」って言おう どっかの誰かのせいで、好きな作家の作品が読めなくなる
ではここらへんで実際のDATAを確認してみることにしましょう。今回は2店舗の売上DATAをサンプルとしてみていただくことにします。季節指数による影響を除くため、コミックの全国平均売上を100としたときの売上推移グラフを作成してみました。赤いラインが平均値です。 まずはX店のDATAを見てください。これはX店の2006年から2007年にかけてのコミックの売上推移DATAです。 このX店は、コミックのシュリンクをしばらくしていなかったのですが、2006年の8月からシュリンクをするようになりました。 その結果、シュリンク無しの時点の売上指数平均は、大体130あたりを横ばいで変化しなかったのですが、シュリンクを開始したあたりから急激に売上が上昇していることがわかります。わずか1年で売上が150%になっています。ちょっと極端な例ですね。普通はここまで変化することはないでしょうが、シュリンクしたら売上
年末までに3刷までがすでに決まっているミシュランですが、本日、2刷の入荷冊数見込みが取次さんから届きました。なんと減数90%!ええっ!ひどい。ここまでとは思わなかった。思わず日販IPSに電話してしまいましたよ。 「ちょっと、すみません減数90%なんですが、これは再交渉の余地はないんですか?」 「ないと思っていただいて結構です」 「なんで?」 「今回の冊数はミシュラン本社が書店を指定して決めた冊数でして、我々も触れないのです。我々もまさかこんなことになるとは、と驚いています。大手書店チェーンさんも軒並み90%の減数になってしまっています。ミシュラン本社からは、車関係の取引先さんに流す数字が大きいようで、それで書店に流れる数字が少なくなっているようです」 「では今後の重版の予定を、教えて欲しいんですが」 「多分3刷で終わりなんじゃないですか。海外ではクリスマス以降売れないらしいので」 「どうい
アンケート不正送付についてのお詫び この度、弊社の社員が発信元と利用目的を偽ってアンケートメールを送付していた事実が判明しました。 本来あってはならないことであり、現時点で判明している事実をご報告するとともに、メール送付先の皆さまのみならず、読者の信頼を裏切ったことに関しましても深くお詫び申し上げます。 11月2日〜19日に弊社のコミック担当の社員が、「慶應義塾大学総合政策学部」の学生を名乗ってGmailでマンガ関係のブログを主宰している156名の方々にアンケートメールを送付しました。 なぜこのような許されざる判断をしてしまったのか、現在当該の社員から聞き取りをしています。いずれにしても言語道断な行為であることは明らかであり、弊社としても厳正に対処いたします。 今後かかるような事態を招かないために再発防止の社員教育を徹底してまいりますが、アンケートメール送付先の皆さま、慶應義塾大学、また読
■ 漫画電子化 部屋が本だらけでお困りの方におくる 電子化への道。 <漫画を見るなら回転機能付きディスプレイが便利> 必要な機材も揃ったことだし。 ここらで漫画のデジタル化指南の総まとめに入りたいと思います。 自分の作業に対するマニュアル化の意味も含めてあるので 今回のログは保存版となります。 では早速、本題。 今からお話するのは漫画の電子化作業の説明になります。 早い話がコミック本をスキャナでスキャンするというものです。 …でもこれが言うが安し。 実際、やってみると色々と下準備が必要なことがわかってきます。 たぶん、普通のスキャナでは1冊1週間のペースになるでしょう。 もちろん、そんなのは俺の性に合いっこありません。 なにせ動画のエンコード作業ですらちんたらしすぎて 我慢できない性質です。そのような理由から 一度としてまともな動画ファイルを作ったことがあ
そしてもし仮に一冊600円だったとしたら、例えば300円が作者、150円ずつが編集と絵師の懐に直接入るような感じに出来たらいいなあとか思います。 ラノベ作家とか絵師とか編集者とかに直接お金を渡したいなあ - ブログというか倉庫 一度作者の懐に直接入れようとしたことがあります。挫けたんですけどね。 昔話 浪人の時に買った『D.T.』が最高に面白かった。どれくらい面白かったかと言うと「この面白さは1,470円では足りん。我が心の師匠『痴豚様』こと伊集院光にもっとお金を払いたい。1000円くらい余計に払いたいね」と思っていしまうくらい。 で、選択肢は2つ もう一冊買う 痴豚様に直接お金を渡す どちらの方が多くお金が行くかといえば、基本的には後者なわけです。私がD.Tを1470円で払ってもう一冊買ったとしても、伊集院に行くのは147/2で約75円*1。。それなら1470円を直接渡したほうがいい。
注。タイトル変更しました*1 ラノベ作家とか絵師とか編集者とかに直接お金を渡したいなあ - ブログというか倉庫 こりゃまた、喧嘩売りのエントリですね。 そしてもし仮に一冊600円だったとしたら、例えば300円が作者、150円ずつが編集と絵師の懐に直接入るような 校正さんや、デザイナーが、不在になってますね。 書店員も敵になってるし… どう考えても、 その比率だと物理的な費用が無いので、ネットでのデータ販売のみ*2で、紙媒体じゃなくなるけど、 良いのそれで? オンデマンドで、手元で印刷するから大丈夫? 一回試しに単行本一冊分の印刷してみたらいいと思うよ とんでもない紙の量になるし、もの凄く読みにくいから。 しかも絵師の美麗な絵そのままに見れる環境はどの程度ある? 箔押しや、立体加工なんかの装丁の工夫もなくなる。 立ち読みや、表紙買いなども無縁の世界に… 「コンテンツを作っている現場の人に大き
狷介庵さんが「書店員が転職し難い理由」を考察されていて、思わずウンウンと頷いてしまう。そこで多少無理矢理ではあるが、逆に「書店員の転職に有利な要素」を挙げてみたいと思う。 書店員は平日休みの場合が多い 人にもよるだろうが、基本的には土日出勤・平日休みの方が多いと思う。転職面接の際には、面接日に平日を指定される場合も多い。休暇を申請する必要は無くなる。 こちらから面接日を選択出来る場合でも平日は有利。 書店員は、頑張れば休暇を取れるかもしれない 社員でもシフト勤務の方が多いと思う。こういう場合、シフトの都合さえつける事が可能なら、むしろ普通のサラリーマンより休み易いかもしれない*1。まぁ多くの場合はシフト調整さえ困難なのだけど。この辺は会社と、社内の力関係によるか。 書店員はツブシが利かない事も無い 業種・職種によっては、書店員として頑張ってきた事が評価される場合もある。よく「書店員から他業
表題のとおり。 今日、某版元に注文品不着のため、問い合わせの電話をした。特約店になっているので、優先的に注文品が出荷されるにもかかわらずだ。まぁ、返事としては9月末の棚卸しのせいで、その間に受注した分の処理が遅れているということだった。で、現時点では出荷時期は不明と。 ええと、今何月何日よ?よくもまぁそんななめた回答できるもんだと呆れた。なんのための特約店よ。発売後すぐに売り切れても注文できない仕組みにしておきながら、それを守って発注しても商品が来ないんじゃ意味ないじゃん。 あれか。ウチで売り切れてたって、よそで売ってるから版元的には問題無いって事っすか。ああ、たしかに数年前にあなたのところの書店営業さんに、そういう内容の話をされたことがありましたけどね。ああもう。
asahi.com:「売れ残った本」半額に 出版社17社、ネットで本格販売 - 出版ニュース - BOOK 再販契約で定価販売を義務づける出版業界で、「売れ残った本」をインターネット上で値引き販売しようという試みが、12日から本格的に始まる。これまでの絶版本や期間限定の割引販売から一歩進め、小学館や集英社、講談社、文芸春秋などの大手出版社が、絶版の一歩手前の「在庫僅少(きんしょう)本」を提供し、半額で通年販売する。出版不況で書籍の4割が読者の手に届かず返品されるなか、価格を拘束しない「第2の市場」を創設して本の復活をはかるのが狙いだ。 それでも本格運用を始める背景には、市場の縮小と膨大な返品量に業界全体がもたなくなるという危機感がある。昭和図書の推計では、書店で売れ残って出版社に返品される書籍は年間5億冊を超え、そのうち約2割の1億冊が断裁処分になり損失は820億円に及ぶ。断裁するぐらいな
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く