労働時間も管理されない環境のもと、過重労働で脳内出血に至ったとして、元ケアマネジャーの女性と家族が勤務先の社会福祉法人「横浜市福祉サービス協会」を相手取り、損害賠償などとして約1億7500万円を求める訴訟を近く横浜地裁に起こす。同協会は横浜市が設置した財団法人が前身。原告側代理人によると、ケアマネジャーの過労疾病による損害賠償訴訟は、全国初とみられるという。 訴えを起こすのは、横浜市の矢島香苗さん(52)と長男洋佑さん(27)。矢島さんは07年9月24日深夜、市内の特別養護老人ホームで深夜に1人で残業中、脳内出血を起こして倒れ、翌朝発見された。現在も失語症や右半身まひが残り、療養生活を送っている。 訴状によると、矢島さんは06年5月、特養ホームに併設された居宅支援事業を新規に立ち上げる際の責任者となり、実質1人でケアマネ業務を担当、特養職員への研修計画立案など他業務も兼任していた。洋佑