■日銀資金大量創出で日本再生を デフレは家計と企業を直撃したあげく、国の金庫を破壊する。政府はちまちました「事業仕分け」に明け暮れている場合ではない。 グラフをみてほしい。1998(平成10)年から経済全般の物価指数である国内総生産(GDP)デフレーターの下降にほぼ連動して一般会計の税収は細ってきた。税収は消費税を5%に引き上げた1997年(9年)度で53兆9000億円だった。翌年からデフレが始まり、税収は2008年(20年)度には44兆3000億円まで減り、デフレが加速した今年度は38兆円前後まで落ち込む見通しだ。12年ものデフレの間、約16兆円も税収が吹き飛んだ。 ◆弱い日本は世界のお荷物 理由は簡単である。デフレは経済実体規模(名目GDP)を縮ませる。つまり企業収益、個人所得、消費が減る。税率が変わらなければ、法人税、所得税、消費税の収入が減る。財政赤字が膨らむ。苦し紛れに増税すれば