昨年のピュリッツァー賞ノンフィクション部門は、ニューヨーカー元ライターのコルベルトさんが書いた「The Sixth Extinct(第6の絶滅)」だ。私もKindle版を買ってはいるが、まだ通して読んではいない。このThe Sixth Extinctと言うタイトルは2008年カリフォルニア大学バークレー校のWakeたちがアメリカアカデミー紀要に両生類が地球から急速に失われる事を警告した論文を発表した時に使った定義で、おそらくコルベルトさんもこの定義を踏襲している。すなわち、大陸移動、火山、隕石衝突などで、1)オルドビスとシリル紀の移行期、2)デボン紀、3)ペルム紀、4)三畳紀後期、5)白亜紀に起こった生物の大規模な絶滅を5回の大絶滅としている。そして第6番目は人間が原因で今地球上で起こっている生物の絶滅を意味している。この生物多様性の問題に生物学者は警鐘を鳴らすことができても、何もできない