2年前、深刻な経済危機から大規模な抗議デモが起き、大統領が国外に脱出する事態となったスリランカ。 経済の立て直しを最大の争点に、ことし9月に行われた大統領選挙で現職を破って当選したのは、“マルクス主義者”とも評される左派政党の党首でした。 これまでの政策の転換を訴える新たな大統領はいったいどんな人物なのか。実は日本とも関わりの深いスリランカはどこへ向かうのか。現地で取材しました。 (ニューデリー支局記者 山本健人) スリランカはインドの南、インド洋に浮かぶ島国です。 北海道の8割ほどの国土におよそ2200万人が暮らしています。政治や経済の中心は南西部の沿岸に位置する最大都市コロンボで、コロンボの近郊に首都のスリジャヤワルデネプラ・コッテがあります。 多民族・多宗教の国家で、人口のおよそ70%をシンハラ人を中心とする仏教徒が占めています。このほか、タミル人が中心のヒンドゥー教徒がおよそ13%
