徳島県に祖谷という地域がある。そこは主に山と谷とで成るところで、平たく言えば、まぁ結構な山奥だ。平家の落人伝説が残ることでも知られている。 その祖谷にある山村集落が凄いらしい。何が凄いかと聞くと、立地が凄いのだと言う。何でも平地の無い祖谷では山の急斜面に家が建てられていて、特に落合という斜面集落は、集落内の高低差が390mもあるという。 意味が分からない。一つの集落の下から上までの高さが390m?東京タワーの高さでさえ333mだぞ。一体何だそれは。ええい、もう、気になるじゃないか。 (木村 岳人) 奥祖谷の落合集落を目指す 気になる事はこの目で見ないと気がすまない。という訳で、高低差390mの斜面集落を目指し、祖谷へ行ってみる事にした。 冒頭でも述べたとおり、祖谷というところは山深い場所にあり、日本三大秘境の一つにも数えられている。ちなみに他の二つは、岐阜県の白川村と、宮崎県の椎葉村。白川