火星の地下深くに大量の水が存在している可能性があるとする研究結果をアメリカの研究チームが発表しました。研究チームは「今回の結果は、将来のミッションで火星の水資源を利用できるかどうか、評価するのに影響を与えるだろう」としています。 これは、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校などの研究チームが12日、科学雑誌の「アメリカ科学アカデミー紀要」に発表しました。 研究チームは、2018年に打ち上げられたNASA=アメリカ航空宇宙局の探査機「インサイト」が、火星に着陸した後に地震計で捉えたデータなどを使って、地下の構造がどのようになっているのか、分析しました。 その結果、火星の地下、およそ10キロから20キロ付近の岩石の層が大量の水を含んでいる可能性があることがわかったということです。 火星の表面には、かつて水が存在していたとみられることを示す地形が確認されていて、各国の研究者が今もどこかに水が
火星に“エベレスト級の火山”を発見。人が住める希望の兆しも2024.03.20 22:3026,521 Isaac Schultz -Gizmodo US- [原文] ( R.Mitsubori ) Graphic: Background image: NASA Mars Global Surveyor (MGS) Mars Orbiter Laser Altimeter (MOLA) digital elevation model. Geologic interpretation & annotations by Pascal Lee and Sourabh Shubham 2024).) via Gizmodo US この目で見て、この足で歩いてみたい。 火星のタルシス地域で、巨大火山と、生き物が暮らせる可能性を感じさせる氷河の氷が発見されました。火星で火山が発見されたのは今回で4つめ
火星のシミュレーション空間で1年間生活する「火星人」の募集が行われている/Bill Stafford/NASA via CNN Newsource (CNN) 米航空宇宙局(NASA)がいずれ火星に人類を送り込むことを想定して、火星のシミュレーション空間で1年間生活する「火星人」を募集している。 「CHAPEA」と呼ばれる火星シミュレーションは2025年春から第2弾が始まる予定。4人のボランティアクルーが米テキサス州ヒューストンのジョンソン宇宙センターにある火星居住空間「マーズ・デューン・アルファ」で1年間生活する。3Dプリンターで制作した居住空間は広さ約158平方メートル。将来的に火星に降り立つ宇宙飛行士の生活環境を想定している。 深宇宙で直面する課題に対するクルーの反応を探ることは、火星探査計画を立てる上では欠かせない。 マーズ・デューン・アルファの空間内で生活する参加者は、作物を育て
2018年11月に火星着陸した探査機インサイトは、2022年末にその活動を停止した。 インサイトは、これまで火星に到達した探査機のなかで、最も静寂を愛する探査機であった。ほとんど動くこともなく、ただひたすら静かに火星の声に耳を澄ませていた。 というのも、インサイトには高感度な地震計が搭載されており、火星に起きる地震の頻度や規模を観測するというのが、この着陸機のミッションであったからである。火星の声とは、すなわち、その内部で起きる地震の波のことであった(参照:第27回コラム「火星に天体が衝突した?—インサイトの静かなる活躍」)。 わざわざ地球を飛び出して、火星まで行って地震を探るというのは、一見極めて地味なようにも思える。しかし、これほど効果的に、その惑星のことを知ることができる方法を他に見出すことは難しいかもしれない。そう思いを新たにする発見があった。 その発見とは、火星の中心にある核—コ
【▲火星の表面で初飛行の時を待つ火星ヘリコプター「Ingenuity」。火星探査車「Perseverance」が2021年4月5日に撮影(Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU)】日本時間2021年2月19日朝に火星のジェゼロ・クレーターへ着陸したアメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査車「Perseverance(パーセベランス、パーシビアランス)」には、重量1.8kgの小型電動ヘリコプター「Ingenuity(インジェニュイティ)」が搭載されていました。 2021年4月に史上初の「地球以外の天体における航空機の制御された動力飛行」に成功した後も、Ingenuityは飛行を続けています。もともと1か月間で最大5回の試験飛行を前提に設計された機体ですが、Ingenuityのミッションは2022年9月まで延長されており、2022年5月28日時点で飛行回数は28回を数えます。
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)の火星着陸探査機「インサイト」から、最後の自撮り写真が送られてきた。太陽電池パネルを覆った塵(ちり)の量から判断すると、これが最後の写真になる理由は明らかだった。 画像はインサイトのロボットアームを使って4月24日に撮影された。インサイトは今月中に「引退ポーズ」と呼ばれる最終姿勢に入る。セルフィーを撮影するにはアームを何度も動かす必要があるが、それがもう、できなくなった。 「太陽エネルギーをこれ以上失う前に、時間を取って自分の周りを撮影し、自分の最後のセルフィーを撮った。アームとカメラを永遠に休ませて格納ポジションに置く前に」。インサイトの公式ツイッターには24日、そんなメッセージが投稿された。 電力供給が減っていることから、インサイトの科学探査の任務はこの夏の終わりまでに終了する。2018年11月に着陸して以来、同機の探査によって謎に満ちた火星の内部の
【▲ 火星のクレーター「エアリー0」(Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona)】こちらは火星のメリディアニ平原にある直径790mの比較的小さなクレーターを捉えた画像(疑似カラー)です。アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」によって撮影されました。火星の表面には大小様々なクレーターが数多く存在していますが、このクレーターはそのなかでも特別な存在と言えます。 クレーターの名前は「エアリー0(ゼロ)」(Airy-0)。直径43kmのクレーター「エアリー」(Airy)の内部に存在しています。エアリー0の中心位置は緯度が南緯5.07度ですが、経度は0度、言い換えれば火星の本初子午線と一致しています。それもそのはずで、エアリー0は地球におけるグリニッジ天文台のように、火星の本初子午線を定義するため
【1月4日 CGTN Japanese】中国国家宇宙局(CNSA)は1日、中国初の火星探査機「天問1号(Tianwen-1)」が火星から送信してきた画像を公開しました。 画像には、周回機と火星のツーショット、周回機の一部のアップ、火星の北極冠、火星探査車「祝融(Zhurong)」が撮影した火星の地表などが含まれています。 火星の北極冠の画像では、氷結した二酸化炭素(ドライアイス)と水の氷に覆われた白い大地、および濃い赤色の地表が見られます。堆積と融解の繰り返しにより、北極点を中心にしたらせん状の地形となっていることが分かります。 昨年12月31日までに、「天問1号」の周回機は軌道上を526日間運行し、地球から約3億5000万キロ離れた位置を飛んでいます。また、火星探査車「祝融」は火星の表面で225火星日(1火星日は約24時間39分)活動しており、走行距離は1400メートルを超えています。
NASAの探査機オデッセイが撮影したマリネリス峡谷/Handout/Getty Images North America/Getty Images (CNN) 火星にあるグランドキャニオンより大きな渓谷を周回機で調べた結果、地表付近に「大量の水」が存在することが分かった――。欧州宇宙機関(ESA)がそんな調査結果を明らかにした。 ESAとロスコスモスの共同ミッションで2016年に打ち上げられた周回機「エクソマーズ微量ガス周回探査機」が、火星のマリネリス峡谷で水を検出した。この渓谷は米国のグランドキャニオンに比べ全長10倍、深さ5倍、幅20倍の大きさを誇る。 水はこの渓谷の下に位置しており、探査機に搭載された高分解能エピサーマル中性子検出器「FREND」によって検出された。同機器は火星の地表下約1メートルにある水素の分布を調査できる。 火星の水の大半は極地方に存在し、氷として固まったままの状
2021年4月5日、NASAの探査車「パーサヴィアランス」から火星の地面に投下された小型ヘリコプター「インジェニュイティ」。 NASA/JPL-Caltech NASAは、小型ヘリコプター「インジェニュイティ」を火星に送り込んだものの、飛行が成功するという確信はなかった。 しかし、同機はエンジニアが期待していたよりも高く、遠く、そして速く飛んだ。 インジェニュイティは、5回目の飛行で墜落するだろうと思われていたが、このほど15回目の飛行を終えた。 アメリカ航空宇宙局(NASA)のエンジニアたちは、火星探査車「パーサヴィアランス(Perseverance)」を組み立てているときに、独創的なアイデアを思いついた。 「小さなヘリコプターを火星に持っていったらどうだろう?」 だがヘリコプターが火星で使えるかどうかは分らない。地球の大気の1%の密度しかない空気中で離陸するのは難しいだろう。これはエベ
【▲ 火星のルナエ高原にある並んだ3つのクレーター(Credit: ESA/Roscosmos/CaSSIS)】こちらは火星の北半球にあるルナエ高原(Lunae Planum)の一部を周回軌道上から撮影した画像(疑似カラー)です。直径1km~4.5km程度の大小3つのクレーターがまるで一列に並ぶように形成されていて、その周りにも小さなクレーターが点在しているのがわかります。 欧州宇宙機関(ESA)によると、タルシス三山とも呼ばれる3つの火山(アスクレウス山、パヴォニス山、アルシア山)の東に位置するルナエ高原は、タルシス三山から流れてきたとみられる溶岩に覆われています。3つのクレーターのうち一番大きなものについては縁の内側に層が見えるといい、この地域に何度も溶岩流が流れてきたことを意味する可能性があるようです。 画像は欧州およびロシア共同の火星探査ミッション「エクソマーズ」の周回探査機「トレ
<困難続きだった探査プロジェクトが、ついに著しい成果を挙げた> NASAが2018年に火星に送り込んだ「インサイト(InSight)」は、火星の1点に留まる定置型の探査機だ。ここ2〜3年ほど火星の平原で、孤独に地震を「聞き」続けてきた。このほど地上の研究者たちがそのデータをもとに、火星の内部構造を推定することに成功した。 NASAがこのほど発表したニュースリリースによると、地殻は予想されていたよりも随分と薄いようだ。現在のところ、厚さ20キロと37キロの2つの可能性が提示されている。その層を抜けるとマントルとなり、地表から1560キロの深さまで続く。地球の場合は核と下部マントルの間に液状の層が存在するが、火星にはこれが存在しないことも確認された。高い断熱性を持つこの層がないという解析結果は、火星が急速に熱を失っている現象を説明するものともなりそうだ。 さらに火星最奥部まで進むと、中心には溶
東京大学(東大)は7月25日、クレーター年代学を発展させた最新の年代決定手法である「Buffered Crater Counting」を用いて、火星表層で見られるしわ状の地質構造である「リンクルリッジ」の形成年代を推定し、その多くは25億年から38億年前に形成され、特に35億5000万年から35億9000万年前に最も集中していることがわかったと発表した。またその結果から、火星内部は約37億年前に冷却が進み、大規模な火山活動が停止したことが示唆されたことも合わせて発表された。 同成果は、JAXAのルジ・トリシット開発研究員(研究当時:日本学術振興会 外国人特別研究員)と東大大学院 理学系研究科の河合研志准教授らの研究チームによるもの。詳細は、太陽系に関する多方面の研究を扱った学術誌「Icarus」に掲載された。 地球型惑星(岩石惑星)の進化についての研究では、熱史の理解が重要と考えられている
【▲ 火星の中緯度地域にある岩と塵に覆われた氷河とみられる地形を描いた想像図。NASAの探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」の観測データをもとに作成(Credit: Kevin Gill / Flickr)】ウェスタンオンタリオ大学のShannon Hibbard氏らの研究グループは、火星の北半球に広がるアルカディア平原の地下に埋もれている氷河の証拠を示した研究成果を発表しました。研究グループはアルカディア平原について、平坦な地形で着陸がしやすく、比較的緯度が低い地域でありながらも「その場資源利用(ISRU:In-Situ Resource Utilization)」の一環として地下の氷を利用できる可能性もあることから、将来の有人探査における着陸地点として有望だとしています。 これまでの探査機による観測によって、火星の地下には水の氷が存在することが明らかになっています。アメリカ航空
イーロン・マスク「火星に行ったら最初はたくさんの人が死ぬだろうね」2021.05.01 12:0099,152 岡本玄介 真実だけど辛辣デス。 民間の宇宙企業に資金援助を行う非営利団体XPRIZEが、設立者で起業家のピーター・H. ディアマンディスをホストに迎え、TeslaやSpaceXのイーロン・マスクを招いて脱炭素化社会の実現をテーマにした対談を行いました。 笑顔で厳しい現実を話すイーロンアースデイを記念したこの席では、二酸化炭素を減らすことの重要性などを話していましたが、人類を火星に送り届け、植民地を作る計画にも触れました。そこでイーロンの口から出たのは…「火星に行ったら最初はたくさんの人が死ぬでしょうね」という話でした。 12:38辺りからご覧ください。 Video: XPRIZE/YouTube動画にて、イーロンはまず「火星行きはお金持ちが脱出する手段ではないよ、危険だし快適でも
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