大阪市西成区の住宅地で擁壁が崩壊し、2棟(計4戸)の住宅が崖下へ次々に崩落した2021年6月25日の事故。なぜ、擁壁は崩壊したのか。地盤の専門家への取材を基に原因を探る。 事故があったのは、南北に細長い崖沿いの土地に、複数の住宅が連なって立つエリア。最初に、南から2番目に立つ連棟住宅(2戸)が擁壁の崩壊に伴って崩落し、しばらくして、その北隣に立っていた別の連棟住宅(2戸)も崩落した。 空石積み擁壁が上部から崩れ始め、住宅が転落しつつある様子。隣接する3階建ての戸建て住宅(写真右側)を支える擁壁と地盤も、上部が先に崩落している(写真:住民提供)