出所:中国汽車動力電池産業創新聯盟(CABIA) EV普及の初期段階では、航続距離を伸ばすことを優先課題として、エネルギー密度が高い三元系電池が多く採用されていたが、中国企業は技術革新を通じて、安価なLFP電池の性能を三元系電池並みに引き上げることに成功した。これにより、LFP電池の利用が一気に拡大した。 2024年1~9月のLFP電池のメーカー別出荷量ランキングを見ると、寧徳時代新能源科技(CATL)が全体の36.9%を占めて最も多く、続いて比亜迪(BYD、34.2%)、中創新航科技(6.3%)、国軒高科(5.0%)の順になっている。 中でも、BYDはLFP電池の性能向上に積極的に取り組む企業の代表例だ。同社は、EV向けの電池から車体まで自社で一貫して開発・生産している。同社が2020年3月に発表した独自開発のLFP電池「ブレードバッテリー」では、電池セルをモジュール化せずに、電池パック