【ロンドン=黒瀬悦成】19世紀末に英ロンドンを震撼(しんかん)させた正体不明の連続殺人鬼「切り裂きジャック」の身元特定につながる証拠が被害者の着衣に付いていた血痕のDNA型鑑定により発見されたとして、被害者の子孫が法務長官に事件に関する審問の開始を要請した。英紙テレグラフなどが13日伝えた。 事件は、1888年の8~11月にロンドン東部のホワイトチャペルで5人の女性が相次いで刃物でのどを切り裂かれるなどして惨殺された。「切り裂きジャック」を名乗る人物が通信社に犯行声明めいた手紙を送りつけたのを機に呼び名が一般に定着した。 捜査ではポーランド人の理髪師、アーロン・コミンスキーが容疑者の一人として浮上したが、本人と事件を結びつける証拠が見つからず、事件は未解決のままとなっている。 だが、事件を独自に調べている民間研究家のラッセル・エドワーズ氏が最近、被害者の一人が事件当時に身に着けていた血痕付