安倍晋三首相が4月19日の衆院法務委員会で「そもそも」という言葉を辞書で調べたら「基本的に」という意味があると答えたことについて、昨日の閣議では「大辞林」(三省堂、第3版)に「(物事の)どだい」という意味があることを媒介に、「そもそも」=「どだい」=「基本的に」という論法をやってのけました。 iOS版「大辞林」より これに倣えば、「そもそも」を辞書で引くと「いったい」ともある、「いったい」を引くと「一つのからだ」という意味もある、従って「そもそも」は「一つのからだ」という意味だ――という詭弁(きべん)が成り立ってしまうではありませんか。辞書を、言葉をなんだと思っているのでしょうね。 ちょっと振り返ってみましょう。 1月26日の衆院予算委員会での首相答弁。 「かつての共謀罪は、いわば、共謀して何人かが集まって合意に至ったらそこで共謀罪になるわけであります。今回のものは、そもそも、犯罪を犯すこ
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