ソニーが子会社「ソニーイーエムシーエス」の岐阜県美濃加茂市の工場を来年3月で閉鎖すると決めたことに、地元では動揺が広がっている。 突然の発表から一夜明けた20日、従業員は「信じられない」と困惑の表情を浮かべた。県は週明けに関係部署で会議を開き対応を協議し、市や岐阜労働局と雇用対策を話し合う方針だ。 同工場ではデジタルカメラの交換レンズ製造などを行っており、閉鎖後の事業は愛知県幸田町と千葉県木更津市の工場に移す。正社員ら直接雇用の840人は別工場へ異動させるほか、早期退職を募る。派遣・請負などの1850人は契約を更新しない。派遣・請負従業員はブラジル人を始め外国人も多いという。 ソニーの広報担当者は「全社で大幅な人員削減や合理化を進めているが、円高の影響で、このままでは会社が立ちゆかなくなる。工場の閉鎖は苦渋の決断」と話した。