安倍晋三元首相は28日のTBS番組で、戦時中の従軍慰安婦問題をめぐり旧日本軍による強制性を認めた93年の河野洋平官房長官談話を見直す必要があるとの考えを示した。安倍氏は「おそらく(当時は韓国に)配慮して状況を収めようということだった。外交では言いたいことを言えばいいわけではないが、完全に事実に基づいていないものは中長期的には両国の友好において結果として維持できない」と述べた。 安倍氏は06〜07年の首相在任時、談話を踏襲する考えを示す一方、07年に「強制連行を直接示す資料は見当たらない」との政府答弁書を閣議決定した経緯がある。安倍氏は次期衆院選をにらんで橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」との連携を模索しており、橋下氏も答弁書を評価する発言をしている。 安倍氏は番組で、憲法改正や教育再生などを挙げて「(維新の会とは)ずいぶん共通部分がある」と強調。談話の見直しにも言及することで、「保守連携