青森市立中学2年の葛西りまさん(当時13)が昨年8月に自殺した問題で、市いじめ防止対策審議会(会長=櫛引素夫・青森大教授)は28日、いじめが自殺の一因だと認め、最終報告書案に盛り込んだことを明らかにした。ただ、自殺には複合的な要素が絡んでいるとして、直接的な要因は「断定できない」とした。 審議会では、葛西さんが中学1~2年の時、同級生から計4件のいじめを受けていたと認定した。審議会後に記者会見した櫛引会長は、いじめの具体的な内容は明らかにしなかった。 最終報告書案については、3月末に説明を受けた遺族が、自殺の背景の一つに「思春期うつ」があったと記載されたことに反発。市教委は審議会の委員全員を5月末の任期満了時に交代させる方針を示している。櫛引会長は「遺族に理解してもらう努力をする」と話した。(山本知佳)