Webブラウザでにわかに三つどもえの争いが勃発した。震源地はグーグルのChrome(クローム)。支配勢力のマイクロソフトIEをFirefoxが猛追する2強構造に割って入った。新たな「ブラウザ戦争」は企業ユーザーにどんな影響をもたらすのかを探る。 「Chromeの勢いは目を見張るものがある」。NECビッグローブで検索事業を担当する須川肇ポータル事業部主任はこう証言する。同社のポータルサイト「BIGLOBE」にアクセスする利用者のブラウザを調査したところ、Chromeのユーザー数は9月2日の公開からわずか2週間で老舗ブラウザの Operaに肩を並べた。BIGLOBE利用者内でのシェアは早くも4位。Chromeのインパクトの強さを伺わせる。 Webブラウザの世界は長年、マイクロソフトの「Internet Explorer」(IE)が他を圧倒してきた。一般に70~80%程度のシェアを占めるとされる
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