東日本大震災から2カ月半を過ぎ、当初の物資不足を耳にすることは少なくなった。しかし、福島県の学校には今も質・量とも不十分な“不完全給食”を食べ続けている子供たちがいる。原発事故、予算不足、給食センターの損傷…。原因はさまざまだが、保護者らからは行政の対応を批判する声も上がっている。(小野田雄一) 5月24日昼過ぎ、福島県南相馬市の鹿島小学校。4年生の給食の時間を見学した。 この日の献立はハンバーガーとゼリー。子供たちは直径約10センチの肉とレタスを自分でパンに挟み、「肉汁がおいしい」などと笑顔を見せた。中には配膳から5分足らずで食べ終えた男の子も。担任教諭に「おかわりある?」と尋ねたが、返ってきた言葉は「売り切れ」。「まだおなかに空きがあるんだけどな」と頬を膨らませた。 23日「おにぎり・煮豆・カットグレープフルーツ」▽25日「梅おにぎり・のり・豚汁」▽26日「パン・フライドポテト・小魚・