好調だった国内住宅向けの太陽電池販売に陰りが出てきた。新規参入した販売・施工業者の一部は早くも撤退を開始。拙速な需要喚起策のツケが消費者に回される懸念も出てきた。 半年前は3カ月待ち、4カ月待ちが当たり前だった太陽電池。だが、供給不足は、わずか半年で“今や昔”の状況だ。国内の住宅向け市場は落ち着きを取り戻し、太陽電池パネルはだぶつき始めている。 昨年1月、住宅向けの補助金が4年ぶりに復活。さらに、太陽電池で発電した電力を買い取ってもらえる「固定価格買い取り制度」の導入が決まったことで、国内販売は一気にヒートアップした。金融危機以降、海外市場は冷え込んでいたものの、国内市場の販売量が急増したことで供給が追いつかない状態が続いた。 ところが、今ではシャープや京セラなど大手メーカーの太陽電池パネルですら、ほぼ即納の状況。太陽電池を据えつけるための架台が受注生産のため、納品には10日から2週間かか