執筆者 畝山 智香子 東北大学薬学部卒、薬学博士。国立医薬品食品衛生研究所安全情報部長を退任後、野良猫食情報研究所を運営。 野良猫通信 2025年1月に、筑摩書房からちくま新書の一冊として「サプリメントの不都合な真実」が発刊されました。 この本は、2024年3月に発覚した小林製薬の紅麹を含む機能性表示食品による健康被害事件をうけて企画されたものではありますが、その目的はこの事件の解説ではありません。紅麹製品を巡る事件についてはここFoocomでもいくつかの解説がありますが、事件そのものはまだ現在進行中で全容がわかっているわけではありません。原因の究明や対策は今後も継続して行われ、何らかの形でふりかえることができるのは数年先になるでしょう。 この本は、この事件をきっかけに、サプリメント形状のいわゆる健康食品をなんとなく使っていた人たちに、その周辺の情報をある程度まとまった形で、わかりやすく、