インターネット・サービスの激戦区である動画配信で後発ながらYouTubeを上回る成長速度,YouTubeの3倍以上となる1日ひとり3時間以上という平均視聴時間を実現したニコニコ動画。開設後1年足らずで400万人の会員を獲得,日本全体のトラフィックの約10分の1を占める。その成長速度はmixiも上回り,日本史上最速と見られる。 ニコニコ動画は多くのメディアで語られ,2007年10月にはグッドデザイン賞も獲得したが,これまでは社会現象やマーケティングの観点から語られることが多かった。しかしニコニコ動画を作り上げ,その急拡大を支えたのはまぎれもなくエンジニアの技術だ。多くのクリエイタやユーザーを魅了し,巨大なアクセスをさばく技術はどのようなものなのか。ドワンゴのエンジニアに聞いた。 「感情」を共有するアルゴリズム 動画の上に文字をかぶせるサービスはニコニコ動画以前にも存在した。また,動画のタイミ
法政大学 准教授 白田秀彰氏インタビュー,「法は単なる調整手段,技術者は自由に進め」 法政大学 白田秀彰氏 音楽や映像コンテンツの著作権やその保護手段に関連する問題をめぐり,機器メーカーと著作権や著作隣接権の権利者団体との間で対立が深まっている。日経エレクトロニクスでは,著作権法の研究者であり,「MiAU(インターネット先進ユーザーの会)」の発起人の一人でもある白田氏に,こうした一連の議論と著作権法そのものの在り方について聞いた。日経エレクトロニクス2007年12月17日号に掲載したインタビューの全文を掲載する。(聞き手=竹居 智久,山田 剛良) -なぜ機器メーカーと権利者団体の間の溝が深まってしまったのでしょうか。 著作権関連のある権利者団体の人と公開討論会で同席した時のことです。その人の「メーカーの皆様には,コンテンツの権利を尊重するテクノロジー作りをお願いしたい」という発言に私はがく
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