日本学術会議の候補者任命拒否問題を受けて映画関係者有志が10月5日、「日本学術会議への人事介入に対する抗議声明」を発表した。声明は、この問題が「学問の自由への侵害」のみならず、表現の自由、言論の自由への「明確な挑戦」であるとし、「今回の任命除外を放置するならば、政権による表現や言論への介入はさらに露骨になることは明らか」「もちろん映画も例外ではない」と危惧した上で、「ナチスが共産主義者を攻撃し始めたとき、私は声をあげなかった」で始まるドイツの神学者マルティン・ニーメラー=写真=の有名な詩を引用。「自分たちの問題と捉え」、深い憂慮と怒りを表明しつつ、日本学術会議に対する人事介入の撤回と決定に至る経緯の説明を求めている。 声明には2日間の準備期間で、映画監督の金子修介氏、是枝裕和氏、塚本晋也氏、森達也氏、俳優の古舘寬治氏ら、日本映画界で活躍する22人が名を連ねた。 抗議声明の全文は以下の通り。