海沿いの町にサイレンが鳴り響いた。1日夜、チリ北部を襲ったマグニチュード8・2の地震。地元テレビは津波警報発令後、夜更けの街を多くの市民が徒歩や車で高台に避難する様子を伝えた。3月に発足したばかりの新政権は2日未明まで対応に追われた。 「同じミスは許されない」と地元記者。津波などで約500人が死亡した2010年2月27日の地震はバチェレ政権1期目の任期満了直前。バチェレ氏は当時、海軍の誤った情報に基づきラジオで「津波は来ない」と呼び掛け、被害拡大につながった。 同年3月に発足したピニェラ前政権は北部を中心に全市民を対象とした避難訓練を繰り返し実施。今回、大きな混乱なく避難できたもようだ。当局者は「訓練のおかげでおおむね順調に対応できた」と述べた。 バチェレ氏は昨年末の大統領選で返り咲き今年3月11日に就任。2期目が始まったばかりで同じ失敗を繰り返すわけにはいかず、バチェレ氏は予定を全て取り
