Kent Beckは、名著『実装パターン』(Kent Beck 著 長瀬嘉秀・永田渉 監訳 ピアソン・エデュケーション・2008。残念なことに絶版のようだ。)の中で次のように書いている。 価値、原則、パターンという3つの要素で、開発のスタイルはバランスよく表現される。パターンは行動の内容を説明する。価値は動機を提供する。そして原則は、動機を行動に変換するのに役立つ。どんなパターンにも、そのパターンが生まれるための動機となる価値観がある。価値観に共感できないパターンは使う意味がない。なぜなら、何を問題とするかはまさに価値観によるのであって、価値観が違うならそのパターンで解決しようとする問題意識そのものが共有されないからだ。パターンが機能するひとつの形は、そのパターンの根底にある価値観と問題意識を共有した人にとっての先人の知恵ということになるだろう。 また、パターンはそれがパターンであるという