“連鎖式”(中島河太郎氏による命名のようです)は物語を構成する手法の一つです。日下三蔵氏は、“一応は一話完結でありながら、少しずつストーリーに一貫性を持たせていき、全体を通して読むと長篇にもなっている、というかたちの連作”(山田風太郎『明治断頭台』(ちくま文庫)解説より引用)と説明していますが、より簡単にいえば“長編化する連作短編”ということです。この“連鎖式”という手法は、ミステリとしての仕掛けや趣向と結びついて、主に国内ミステリで特異的な発展を遂げています。 個人的にこの手法は好きですし、その発展の経緯にも興味があったので、作品をリストにまとめてみることにしました(shakaさんの日記(2002.11.21)もきっかけになっています;だいぶ遅くなってしまいましたが)。 発展の経緯がわかりやすいように、大まかに年代順に並べてみました(刊行された月まではチェックしていません)。 厳密には連