ラフィク・シャミ:著「夜の語り部」を読了。 大人のための上質な童話、堪能しました。 <あらすじ> ダマスカスを舞台にした千夜一夜のようなお話です。 主人公のサリムは御者をしているんだけど、それはそれは話が上手で、彼の話を聞きたくて、サリムじいさんの馬車を利用するくらいの人気者。 そのサリムじいさんがある日、口がきけなくなってしまうんです。理由は、長年サリムについていた妖精が年で引退するから。 妖精は、妖精の王様に「自分の代わりに若い妖精をサリムに与えてください」と願い出ます。妖精の王様は「ある条件を満たせば願いを聞き入れてやる」と言います。 その条件は「サリムはあと二十一の言葉しか話すことはできない。二十一の言葉を話したら口がきけなくなってしまう。しかしあと三ヶ月の内に、七つの特別な贈物を手にすることができたら、若い妖精をそばにつけてやろう」というもの。 サリムには7人の男友だちがいます。