日本では,古来から旧暦8月15日の満月のことを“中秋の名月”“十五夜”などと呼んで愛でてきました。 中秋の名月は "Harvest Moon" と英訳されますが,"Harvest Moon" は“秋分に一番近い満月”を呼ぶ名前で,正しくは“収穫月”です。 "Harvest Moon" は現在でもよく使われている言葉ですが,英語には,今ではあまり使われなくなった様々な満月の名前があり,古い農事暦などに見ることができます。 英米の季節の移ろいに思いを馳せながら,毎月の満月に与えられた名前をたどってみましょう。 なお,"Harvest Moon" が9月に起こったり10月に起こったりするように,満月の時季は年によって異なり,満月の名前も流動的で,その月に紹介した名前の満月が前後の月に現れる年もあります。 そして,どの名前にも属さないもう一つの満月が現れると,その満月はブルームーンと呼ばれます。