『孔雀船』(くじゃくぶね)は、伊良子清白の詩集。1906年に佐久良書房から刊行された。 自らの作品百数十編の中から18編を厳選したもの。日本語文語定型叙情、叙事詩の極北で、その完成度は非常に高い。所収作品は「不開の間」を除けばいずれも『文庫』発表の作品である。清白はこの詩集を出したのち、医業に専念することになる。 出版当時は殆ど顧みられることはなかったが、西條八十、日夏耿之介、北原白秋らの高い評価により、1929年に再版された(梓書房刊)。 1938年に岩波文庫で再刊され、今日に至る評価を決定づけた。
2008年2月2日会員投票開票の結果と、2月9日開催の第1回選考委員会に於いて決定した、 選考委員長及び推薦詩集を含む候補一覧を発表します。
― はじめに ― ランボーを読み始めてから50年以上になる。何とか自分の言葉で読めるようになってから、やっと20年。その間インターネットが発達し、AIも翻訳等に進出するようになった。 自分が読み始めて足かけ30年以上、ランボーは自分の言葉にならなかった。指導してくれた先生の、「ランボーはコンクリートなものを核としている」という指摘は理解はできたが、具体的な彼の文章はぼくの頭には残らなかった。 ぼくは幾つかの詩に確定的な言葉を探し当てて、その周りを自分の言葉で埋めていった。それがある程度溜まって、ネットにスぺ―スを持つことができた。 ぼくの今の疑問は:「精神の戦いは人間の戦い同様に、残酷なのだ。」(地獄での一季節) これは1873年時のランボーの結論だったが、果たしてその認識はどの位続いたのだろうか。 私のランボーを一緒に読んでくれ、検討も加え、ネットに載せてくれた ichico へ感謝の言
■ 日本の近代詩の歴史 (新体詩の誕生から現代詩以前の時代) 日本に於いて、こんにちの「詩」という言葉は元来、漢詩を意味していた。1882年に官学者の外山正一、矢田部良吉、井上哲次郎が『新体詩抄』を啓蒙の一端として出版したものが、近代詩のはじまりである。こうして「新体詩」とよばれる新しい韻律の試みが盛行しはじめる。 近代的な詩精神と感受性に於いて、小説史上での坪内逍遥の『小説神髄』『当世書生気質』に相当する最初の成果が1889年の北村透谷の『楚因之詩』及び同年の森鷗外ら新声社による訳詩集『於母影』である。しかし、近代小説の生誕を明確に告知した二葉亭四迷『浮雲』に相当するような近代詩を完全に具現する作品の誕生までには、1897年の島崎藤村『若菜集』を待たなければならなかった。七五調を中心とする新体詩形式の拘束とそれに対応する古風な詩語とによってのみ、はじめて自由に流露することのできる極めて日
昨日。夜になってから、ポーっとした状態を少し立て直そうと、地元の本屋に出かける。城アラキ『バーテンダー』(集英社、2007)の9巻を買う。主人公佐々倉溜がホテルのバーテンダーになる、という展開。「サンチアゴに雨が降る」のエピソードが引かれていて、この事件(ピノチェトのクーデター)が9月11日に起こったということを知った。 『嵐が丘』の後遺症が続いていてなかなか本を読む気になれなかったのだが、どういう風にしてでも少し流れを変えようと思い、本を探す。こういうときにいいのが光文社の古典新訳文庫だ、と最近思う。こちらの方も高く評価されていて、我が意を得たりという思い。ホイットマン『おれにはアメリカの歌声が聴こえる―草の葉(抄)』(光文社古典新訳文庫、2007)を購入。題名は金関寿夫訳『おれは歌だ おれはここを歩く アメリカインディアンの詩』(福音館書店、1992)を思い出させたが、たしかにホイット
別宅です。毎日曜日に更新。 詩のマガジンサイト。 年に四回くらい更新。 藤富保男さんの詩の出版社のHP。 たびたび更新。 西新宿の飲み屋さんのHP。 ごくたまに更新。 灰皿町にあるデジカメ動画のHP。 たまに更新。
猫 Le Chat 来たれ、美しき猫よ、人恋うるわが胸の辺に、 汝が趾の鋭き爪は、隠せかし、 かくてわれをして溺れしめよ、鉄と瑪瑙よりなる 美しき汝が眼のうちに、 汝が頭、なよやかなる背すじかけ、 わが指のしずしずと撫でさするまに、 掌のいつしかに、快く汝が体のエレキを享けて、 酔うほどに、 われの思うは恋人よ。まなざしの 汝と似たりな、おお、猫よ、 澄みて冷たく、鏃のごとく切れ長く。 その人よ、とび色の総の身めぐり、 抜け目なき気色(けわい)の流れ 怪しげな香の漂うも。 猫 Le Chat 一 自分の居間でも歩くみたいに 僕の脳裏を歩き廻る 強く、優しく、愛らしい見事な猫が一匹いる。 啼く音は聞きとり難いほど 細くて忍びやかながら 和み声、怒り声、そのいずれにも たっぷりした奥行がある。 これがこの猫の妙趣(あじ)、またその秘密。 真暗な
マサチューセッツ州ボストンに生まれる。旅役者であった両親を早くに失い(父親は蒸発、母親は死亡)、名づけ親の商人アラン家に引き取られ、幼少期の一時期をロンドンで過ごした。帰国後17歳でヴァージニア大学に進む。学業成績は極めて優秀で、詩人としても認められるが、賭博、大酒で悪名を馳せる。養父アランと賭博の借金が原因で仲たがいになり退学。家を出て陸軍に入隊。いったん除隊して養父とのよりを戻し、こんどは士官学校に入学するもなじめず、規則違反行為で退学処分。その後、文筆で身をたてるべく詩や短編小説を創作し始める。(筆名には、養家名のアランをそのまま名乗ることはなく、ほとんどエドガー・A・ポー、あるいはエドガー・ポーとしている) ゴシック風の恐怖小説「アッシャー家の崩壊」「黒猫」、世界初の推理小説と言われる「モルグ街の殺人」、暗号小説の草分け「黄金虫」など多数の短編作品を発表、また1845年の詩「大鴉」
12/31〜1/2の3日間WEBにログインせず、フランス象徴詩を読み返していた。*1といっても、以前時代を一新した仏蘭西近代詩の翻訳詩集3冊に書いた4冊(1905年上田敏「海潮音」、1913年永井荷風「珊瑚集」、1925年堀口大学「月下の一群」、窪田般彌「フランス詩大系」)ではなく、井上究一郎*2の1999年小沢書店初版の「訳詩集 シテールへの旅」だ。id:sbiacoさんが「訳詩についての雑感」の中で「天性の詩人とはヴェルレーヌのような人のこと。(中略)上田敏流の盆栽か箱庭みたいな訳詩は、後天的な詩人に対してはやってもかまわないと思いますが、天性の詩人に対してやるのは労多くして得るところは少ない、というかはっきりいって冒涜に近いものがあります。」と書いていたが、それに同意しつつも、ヴェルレーヌの埋もれた名詩に触れる機会を与えられたことに感謝している。世界初(?)の「失われた時を求めて」個
Annabel Lee by Edgar Allan Poe エドガー・アラン・ポー 「アナベル・リー」「アナベル・リイ」「アンナベル・リイ」 目次 Contents Video 1 ポエトリー・コミック Poetry Comic performed by Renee LaTulippe Video 2 動画 Presented by I'm happy, hope you're happy too... ■中国語訳(簡体字)Translations into simplified Chinese (C1) (C2) (C3) 曹明伦 ■中國語譯(繁體字)Translations into traditional Chinese (Tw1) (Tw2) ■韓国語訳 Translation into Korean Audio 1 ベン・ウィショー朗読 Read by Matthew B
お知らせ (02/08/15) 著作権に関連して問い合わせがありましたので、それについて一文を起こしました。掲載作品についての著作権に関してご意見がある方は、まず、これを読んでからメールや掲示板の書き込みをお願いします。 (02/07/28) 掲載作品のフォントの大きさを統一するために、スタイルシートを使用しました。 スタイルシート未対応のブラウザでも表示できるようにしたつもりですが、見えづらい所がありましたら、メールでお知らせ下さい。 (01/12/09) 実験中の QTView は、Internet Explorer 5.5 SP2 以降では ActiveX 版しか使用できなくなりました。 自動的にダウンロード出来るようにしてありますが、警告のダイアログが頻出るので、かなり煩わしいかもしれません。 詳しい事は新井健二さんのサイトの http://www2k.biglobe.ne.jp/
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