アニメーション映画監督の宮崎駿さん(75)は28日、東京都内での講演で、1997年公開の「もののけ姫」の中でハンセン病患者を描いたことを初めて明らかにした。 映画ではハンセン病と明示されていないが、たたら場と呼ばれる製鉄所で包帯姿の人たちの働く様子が描かれている。講演で、宮崎さんは、映画の構想を練りながら、国立ハンセン病療養所「多磨全生園」(東京都東村山市)に何度も足を運び、「業病と言われた病を患いながら、ちゃんと生きようとした人たちのことを描かなければいけないと思った」と取り上げた理由を明かした。 宮崎さんは、この日から始まった「ハンセン病の歴史を語る人類遺産世界会議」に招かれ、特別講演を行った。