カラル (Caral) ないしカラル=スーペ (Caral-Supe)[1] は古代アンデス文明の遺跡で、2009年にユネスコの世界遺産リストに登録された。ペルーの首都リマの北方およそ200 km に位置するリマ県バランカ郡のスーペ谷に残る大規模な遺跡で、研究者たちの中にはアメリカ大陸最古の都市遺跡と評する者もいる。その評価は完全に定まっているわけではないが[2]、アンデス文明の中でも、カラル文化ともノルテ・チコ文化(英語版)(Norte Chico civilization)とも呼ばれる時期の文化の担い手たちの遺跡として、研究が積み重ねられている。 カラルに定住者がいたのは紀元前3000年頃から前2000年頃のことで[3]、60 ha以上の広さがあった[4]。 カラルが栄えていた時期は、日本人研究者によるアンデス文明の時期区分では「形成期」の早期に位置付けられている。従来その時期は「古期