財政状況が悪化したギリシャを発端とする経済危機が欧州を揺さぶっている。日本でも「グローバル・ソブリン・オープン(通称グロソブ)」をはじめとする毎月決算型ファンドを保有している人にとっては、資産形成そのものを見直さなければならないほどの問題につながっている。 グロソブといえば毎月決算型。50代以上の個人投資家を中心に、一時は5兆7685億円もの純資産残高を集めた人気商品。「ソブリン債」と呼ばれる高格付け債券を中心にポートフォリオを構築し、毎月安定した分配金が得られるというのが、人気の秘密だった。 ところが、ポートフォリオの中身を債券別に見ると、たとえば代表的な毎月分配型商品では、イタリア国債が13.3%、スペイン国債が3.2%、ポルトガル国債が0.3%と、PIGSと呼ばれている南欧諸国の国債が16.8%も組み入れられている。今回のユーロ暴落はギリシャの財政悪化が発端だが、この手のリスクは、そ
財務情報サプライチェーンの効用 金融の機能を人間の身体になぞらえて、身体の各器官に栄養分や酸素を送り届ける「血液」と同じであるというのは、よく聞く喩え話です。 それでは、金融業における「血液」の役割とは何でしょうか。金融業はお金の仲介を行う産業であり、金融業における「血液」の役割とは、お金にまつわる「情報」を伝達することと定義できます。お金にまつわる情報についてもう少し詳しく見ると、(1)「お金のやりとりに関する情報(金融取引情報)」と(2)「お金の所有者や利用者(出し手や借り手)に関する情報(財務情報やリスク管理情報などの意思決定に必要な情報)」に分けることができます。 金融業の歴史は、この2大情報を効率的に制御・管理することの歴史であったといっても過言ではありません。情報管理は、まず(1)の金融取引の分野から着手されました。それは、オンライン化等の業務のコンピュータ化であり、大量の取引
新たな金融政策運営の枠組みの導入について 2006年 3月 9日 日本銀行 日本銀行法は、金融政策の理念として、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること」と定めている。日本銀行はこの理念に基づいて適切な金融政策運営に努めている。本日の政策委員会・金融政策決定会合では、新たな金融政策運営の枠組みを導入するとともに、改めて「物価の安定」についての考え方を整理することとした。 1.新たな金融政策運営の枠組み 日本銀行としての物価の安定についての基本的な考え方を整理するとともに、金融政策運営に当たり、現時点において、政策委員が中長期的にみて物価が安定していると理解する物価上昇率(「中長期的な物価安定の理解」)を示す(後述)。こうした考え方や理解を念頭に置いた上で、金融政策運営を行う。
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