給与を決める要素は大まかに二つあって、労働価値と労働市場の需給関係だ。日本の場合、労働価値という基準が曖昧で、企業の付加価値で給料が決まる要素が強く、付加価値の高い企業にいれば付加価値の低い労働に就いていても高い給料が得られる場合もあるのだが、付加価値の低い企業でも、付加価値の高い労働にはある程度の給与を保障しないとならない。 付加価値の高い労働は、労働供給が限られるので、需給関係で給料をある程度高くしないと辞められてしまうからだ。 基本的に高度なスキルほど供給が少ないのが普通で、高度なスキルほど給料が高くなるのだが、高度なスキルを持った人材に需要が付いていかないと、給料水準が下がる。実際に歯科医師などは給料崩壊が起きている。かつて医師会が医学部の定員削減を主張し、医療崩壊を誘発させたのも、受給バランスを維持して高所得を維持したかったからだ。 普通は高給な仕事は「花形職種」と呼ばれ、そのた