夫婦同姓と女性だけに離婚後6カ月間の再婚禁止を定めた民法の家族を巡る2規定は、1898年に制定された明治民法に由来する。100年以上前にできた法律が今も家族の形を縛っている形だ。16日に最高裁大法廷が憲法判断を示す見通しだが、海外では同種規定の見直しが進む。 家族の姓を巡る法律には国の歴史や文化が反映されている。別姓制度を設ける国は多く、夫婦の姓をつなげた「結合姓」を認める国もある。法律で同姓を義務づけている国は世界を見渡しても日本しかないとされる。 男女平等の観点から見直す国も増えている。原則夫婦同姓だったドイツは、夫婦が合意できなければ夫の姓を名乗ると決めていたが、連邦憲法裁判所が「妻に夫の姓を強制するのは違憲」と判断し、1993年に別姓を認める法改正をした。