安倍晋三首相(自民党総裁)が、集団的自衛権行使の容認の「閣議決定」を行ったことについて「これはあくまでも日本人の命を守るためだ。徴兵制が始まる、戦争を始める、こんなものはうそっぱちだ」(11月30日、神奈川県内の街頭演説)と述べ、批判をかわそうとしています。 「うそっぱち」の一言でもって徴兵制への不安を打ち消すことができないのが、自民党内の動きです。 自民党の改憲草案は、憲法9条2項を削除し、「国防軍」保持と国民の国防の義務を明記しました。これは徴兵制の根拠となるものです。改憲草案を準備するなかで2010年3月には「兵役義務」検討の必要を憲法「改正」の論点として出しています。 これを踏まえて自民党の稲田朋美政調会長は『正論』11年3月号で、「教育体験のような形で、若者全員に一度は自衛隊に触れてもらう制度はどうですか」と発言し、徴兵制導入を主張しました。 石破茂氏(現・地方創生担当相)は、国
怒濤の、そして奇跡のような、宝物のような数日間だった。 優しくて強くて、そしてこれ以上ないほどの美しい言葉を、私はたくさん耳にした。 そしていろんな人の優しさにも触れた。「徴兵が嫌でフランスに亡命した」22歳のイェダさん――滞在中に「イェダりん」というあだ名がついたので、以降、「イェダりん」――が日本にやってきた5日間。いろんな奇跡があちこちで起きた。 イェダりんの大好きな手塚治虫の壁画の前で。 イェダりんがどんな人についてかは、こちらをご覧頂きたい。とにかく彼を日本に呼ぼうと思い立って1ヶ月、はるばる亡命先のフランスからイェダりんはやって来てくれた。 9月17日、高円寺で会ったイェダりんは、びっくりするほど普通の男の子だった。顔にはあどけなさが残り、まだまだ「少年」のようだ。こんなに普通でとっても物静かな印象の男の子が亡命までしたなんて。イェダりんの「幼さ」に軽くショックを受けていた。
集団的自衛権の行使容認が閣議決定されて以来、よく耳にするようになった言葉がある。 それは「徴兵制」だ。 現代の戦争には非効率な徴兵制など必要ではない、という意見もあれば、経済的徴兵制のような、「貧困層が戦場へ駆り出される」ことへの懸念も耳にする。「日本が徴兵制などありえない」と一笑に付す意見も聞くが、集団的自衛権行使容認に対する反対意見が20代、30代で特に多いという世論調査の結果などを見ると、意外に多くの若者が「徴兵」にリアリティを感じているのかも、とも思えてくる。 さて、徴兵という言葉で浮かぶのは、私にとってはお隣の国・韓国だ。私には、韓国の徴兵制が嫌で日本に「逃げて」きている友人がいる。ヤン君だ。また、韓国で徴兵拒否の運動をしている若者に取材したこともある。徴兵期間は2年間。拒否すれば、1年半の刑務所暮らしが待っている。また、軍隊内でのいじめや自殺も多く、入隊の直前に自殺する若者も少
7月5日。 集団的自衛権行使容認のための閣議決定がなされてから初めての土曜日、新宿で開催されたデモに参加した。 みんなが手にするプラカードに書かれた言葉は「戦争反対」「あなたたちに改憲の権限はない」「解釈改憲無効」などなど。午後6時に出発したデモ隊は450人に膨れ上がった。この日は昼にも新宿で閣議決定に抗議する「怒りのドラムデモ」が開催され、こちらには1600人以上が集まったという。 ふたつの大きなデモが行なわれた新宿で、人々の反応は、信じられないほどに好意的なものだった。今まで参加したどのデモよりも、デモ隊は街に好意的に受け入れられた。そのことが、逆にとても切なかった。沿道の人たちとデモ隊が同じ危機感を共有していること。この国は、そこまでの事態になっているのだ。 閣議決定を受けて、いろんな人がいろんなことを語っている。そのどれもが、近い未来の絶望的な姿を暗示している。私自身も、楽観的なこ
「戦争をさせない北海道大集会」にて 今、私はこの原稿を書きながらも、怖くて怖くて仕方ない。この原稿がアップされる7月2日、既に「閣議決定」がなされていたら・・・と思うと、生きた心地がしないからだ。 そんな今日、6月29日は、「アベ自民いやね! 激おこぷんぷんマーチ」に行ってきた。 途中で豪雨に見舞われたものの、今まで参加したどのデモより、「沿道の反応」が良かった。 こちらに向かって走り寄りながら手を振ってくれる女性。「憲法解釈勝手に変えるな!」「集団的自衛権やめろ!」というコールに一緒に声を上げてくれる人たち。その姿に、どれほど励まされただろう。 その前日には、札幌で開催された「戦争をさせない北海道大集会」に参加した。 土曜日の昼、遮るもののない炎天下、大通り公園に集まったのは5500人以上!! 集会では札幌市長が「憲法9条」をロックに乗せたという自作の曲をシャウト。高橋哲哉さんや私もアピ
【ロンドン=木村正人】死者5人、2億ポンド(約250億円)の被害を出した英国の暴動は沈静化したものの、15日までに2300人以上が逮捕される事態となった。略奪には来年夏に開かれるロンドン五輪のボランティアやバレリーナも加わっており、規範意識を失う英社会の実像をさらけ出した。キャメロン首相はロンドン警視庁トップに米警察の助っ人を迎える考えを示し、暴徒の社会保障を取り消す厳罰主義を打ち出す。若者を鍛え直すため、「徴兵制を復活させよ」との声も上がる。 英国で4夜続いた暴動を鎮めたのは、息子を亡くした父親の言葉だった。 イングランド中部バーミンガムで10日、自衛のため商店を巡回していたパキスタン系移民の若者3人が暴徒の車にひき殺された。父親の1人が「誰も責めはしない。もう落ち着いて家に戻れ」と呼びかけたところ、警察が態勢を強化したこともあって暴動は潮が引くように収まった。 暴動には仕事もせず学校に
【ベルリン篠田航一】ドイツ政府は今月から、旧西独時代の1956年に導入した徴兵制を中止し、兵役を志願制に切り替えた。冷戦終結や東西ドイツ統一から20年以上が経過し、周辺国からの脅威が消滅した現状に加え、財政再建の一環として国防費を削減するのが狙い。かつて東西対立の最前線だったドイツの徴兵制中止は、欧州情勢の変化を改めて感じさせる。 ドイツは徴兵制度自体は廃止せず、あくまで「中止」とし、安全保障面で脅威が生じた際には復活する選択肢も残しているが、事実上の廃止と受け止められている。 ドイツの徴兵制は18歳以上の男性が対象。冷戦期に最長18カ月だった兵役期間も昨年は6カ月まで短縮していた。これまで兵役に就いたのは約840万人で09年は約7万人。兵役の代わりに病院や社会福祉施設などで働く「良心的兵役拒否」も認められており、近年、兵役を選ぶのは対象者のわずか2割にとどまっていた。 政府は2014年ま
多分あちこちで既に指摘されているだろう話をちょっとだけ。 なんかちょっと前に石原慎太郎都知事がまた「徴兵制導入して核武装すべき」と言っていたらしく,それについては軍事クラスタの皆様が,つーか自分含め軍事クラスタじゃない人びとも,「徴兵制なんて現代じゃ時代遅れで非合理だよ。つーか核武装とか,即座に資源干されて日本終了に決まってんじゃん」というようなツッコミを入れまくっていたのですが。 この論理って,石原がたとえば「徴兵制は軍事的には非合理かもしれないが,そうするだけの政治的意味(愛国心の昂揚など)があるのだ」って言ったらお終いだなーという気がするんですよね。 いやもちろん,軍事クラスタの方々が「徴兵制は現代的な軍の運用において不合理である」と主張するのは至極真っ当なことだと思うし,彼らが「徴兵制って不合理なんだよ」ということを示してくれたことは僕のような軍事に詳しくない非軍事クラスタにとって
徴兵制へ言及した[twitter:@Hideo_Ogura]氏に対して、[twitter:@obiekt_JP]氏が「現代戦で徴兵制は不要です」といった反論を展開していたのだが、どうにも最初から論点がすれ違っているように見える。 軍靴の音がざくざく聞こえる人が日本の徴兵制導入を憂いています - Togetter 少なくとも、[twitter:@ahosidai]氏*1のまとめ自体にも問題があるだろう。「軍靴の音がざくざく聞こえる」というタイトルをつけているが、今回のHideo_Ogura氏が想定している徴兵制は、まとめ冒頭で引用されている下記ツイートの通り。合理性から見て批判されているのは、軍事のための徴兵ではなく、教育のための徴兵だ。 ネット上でお勇ましい愛国青年は自ら自衛隊に入隊しようという感覚はないんですねえ。RT @minamikuma: まあ、頭で世の中がわからないなら体で学んだ
第150回 「社会の不在」問題。の巻 26日、「マガ9学校」の第一回が開催された(来てくれたみなさん、ありがとうございます!)。一回目だというのに会場は満員。ゲストのキム・ソンハは韓国の徴兵制問題を、映像を交えながら非常にわかりやすく、かつお客さんをガンガン笑わせながら語ってくれて、私にとってもとても楽しい1日だった。 しかし、楽屋裏ではいろいろと大変だったことも事実だ。この日出演したのは伊藤真さんと私、そして4人の韓国人グループ。キム・ソンハと大分KCIA、そして韓国からのゲストとしてイ・ギルジュンさんとアン・アキさんが出演してくれたのだが、とにかくこの人たちが「勝手」としか言いようがなくて、ちょっと目を離すとすぐにいなくなってしまうのだ。 ちなみにイ・ギルジュンさんは、韓国の徴兵制とキャンドルデモを語る上では「ヒーロー」的な人なのだという。なぜかというと、彼は徴兵で「戦闘警察」(日本の
100331up あまみや・かりん北海道生まれ。愛国パンクバンド「維新赤誠塾」ボーカルなどを経て作家に。自伝『生き地獄天国』(太田出版)のほか、『悪の枢軸を訪ねて』(幻冬舎)、『EXIT』(新潮社)、『すごい生き方』(サンクチュアリ出版)、『バンギャル ア ゴーゴー』(講談社)、『生きさせろ!〜難民化する若者たち〜』(太田出版)など、著書多数。現在は新自由主義の中、生活も職も心も不安定さに晒される人々(プレカリアート)の問題に取り組み、取材、執筆、運動中。非正規雇用を考えるアソシエーション「PAFF」会員、フリーター全般労働組合賛助会員、フリーター問題を考えるNPO「POSSE」会員、心身障害者パフォーマンス集団「こわれ者の祭典」名誉会長、ニート・ひきこもり・不登校のための「小説アカデミー」顧問。雨宮処凛公式サイト 27日のキャバクラユニオンデモ! 大分KCIAは日本に来る前の09年2月、
100324up あまみや・かりん北海道生まれ。愛国パンクバンド「維新赤誠塾」ボーカルなどを経て作家に。自伝『生き地獄天国』(太田出版)のほか、『悪の枢軸を訪ねて』(幻冬舎)、『EXIT』(新潮社)、『すごい生き方』(サンクチュアリ出版)、『バンギャル ア ゴーゴー』(講談社)、『生きさせろ!〜難民化する若者たち〜』(太田出版)など、著書多数。現在は新自由主義の中、生活も職も心も不安定さに晒される人々(プレカリアート)の問題に取り組み、取材、執筆、運動中。非正規雇用を考えるアソシエーション「PAFF」会員、フリーター全般労働組合賛助会員、フリーター問題を考えるNPO「POSSE」会員、心身障害者パフォーマンス集団「こわれ者の祭典」名誉会長、ニート・ひきこもり・不登校のための「小説アカデミー」顧問。雨宮処凛公式サイト イ・ミョンバクが大嫌いでキャンドルデモに参加していた大分KCIAが「徴兵」
100317up あまみや・かりん北海道生まれ。愛国パンクバンド「維新赤誠塾」ボーカルなどを経て作家に。自伝『生き地獄天国』(太田出版)のほか、『悪の枢軸を訪ねて』(幻冬舎)、『EXIT』(新潮社)、『すごい生き方』(サンクチュアリ出版)、『バンギャル ア ゴーゴー』(講談社)、『生きさせろ!〜難民化する若者たち〜』(太田出版)など、著書多数。現在は新自由主義の中、生活も職も心も不安定さに晒される人々(プレカリアート)の問題に取り組み、取材、執筆、運動中。非正規雇用を考えるアソシエーション「PAFF」会員、フリーター全般労働組合賛助会員、フリーター問題を考えるNPO「POSSE」会員、心身障害者パフォーマンス集団「こわれ者の祭典」名誉会長、ニート・ひきこもり・不登校のための「小説アカデミー」顧問。雨宮処凛公式サイト 大分KCIAは90年、ソウルで生まれた。高校を出てからは時給300円でマク
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く