2011年の大阪市長選で不正行為があったかのような橋下徹・前市長の発言で名誉を傷つけられたとして、平松邦夫・元市長が橋下氏と地域政党「大阪維新の会」に1千万円の損害賠償などを求めた訴訟で、大阪地裁(野田恵司裁判長)は15日、「意見や論評の域を逸脱していない」として平松氏の訴えを棄却した。 問題となったのは、橋下氏が市長だった14年7月~昨年3月、大阪都構想を説明する集会で「僕と平松さんが戦った大阪市長選挙。町内会に現金100万円、領収書抜きで配られています」などと述べた発言。 判決は橋下氏の発言について、平松市長時代の連合町会に対する交付金支出のあり方を問題視し、大阪市解体と大阪都構想実現の必要性を訴えたものと指摘。内容には公共性があり、平松氏が選挙違反をしたかのような印象を聴衆に与えたともいえないと判断した。