[著]神楽坂 淳 [絵]鈴羅木 かりん 名門貴族の娘として生まれ、商才に恵まれた少女・マリア。彼女は才能があっても血筋や性別の所為で損をしなければならない社会に我慢することが出来ず自らがこの世界を掌握せんと、侍女にして親友のアッシャと共に動き出す。ひとまず目先に迫った結婚から逃れる為、2年間修道院に入る事にしたのだが… 才能はあるのに“女”であるがゆえに結婚して家庭に入るという将来が確定してしまっている貴族の令嬢が、自らの手で未来を切り開く為に国家の頂点に立つという野望を抱く…という物語。 自分の弱点や欠点を正確に把握して、自分に出来るところから少しずつでも堅実に野望に向かって邁進していくマリアの姿がとにかくかっこいい。将来、父や兄と事を構えることも視野に入れながらも彼らから間違いを正されればきちんと受け止めるし、自分が弱者である事も認めたうえでそれを出し抜く計画を練る。その大それた望みと