同級生の神野真国から突然電話で告白を受けた明海。その内容は「自分はかつて女の子を殺したことがある」というものだった…。“イケニエビト”と名乗り、神野と出会い、殺され、都市伝説の通りに神野以外のすべての人間に忘れられた少女。しかし、明海もかつて彼と同じ経験をしたことがあって… “タマシイビト”と呼ばれる存在に殺されるために存在し、自分を殺した本人以外の人間にはその存在を記憶してもらうこともできないまま数年で生き返り、繰り返し人生を送り続けるという悲しい存在である“イケニエビト”と、彼女に出会った二人の高校生が「歌」を通して彼女の存在を刻みつけようとする物語。 なんともいえない読後感。妙に目を引く表紙と、淡々とつづられる文章と、ホラーサスペンスっぽい設定と、イマドキの高校生らしい青臭さみたいなものと、物悲しさと、ロックな青春が核融合を起こした結果よくわかんないけど爽やかになってる!みたいな。桜
あらすじ 「僕、女の子を殺したんだ」――始まりは、思いがけない人物からのそんな電話。どこか満たされない日々を送る高校生の明海は、孤高の歌姫に魅せられた同級生の少年・神野の信じがたいような昔話をいともあっさりと受け入れてしまう。なぜなら明海も小学生の頃、神野と同じく一人の少女を殺めたことがあるからだった――。よみがえるひと夏の記憶、殺されるためだけに存在する「イケニエビト」の少女、人の記憶を食らう「タマシイビト」からの逃避行。第4回MF文庫Jライトノベル新人賞<優秀賞>受賞作。三人の少年少女によるビター・スウィート・ストーリー。 レビュー 読む人によって色を変える特殊な本。 第4回MF文庫Jライトノベル新人賞優秀賞作品。 金の帯が気になって買ってみた。 「悠久展望台のカイ」以来で購入してみたMF文庫J新人賞受賞作品。 読み終えて思ったこと。 「レビュー書くのが困難な作品だなぁ。」 この本は論
【ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート】 森田季節/文倉一 MF文庫J Amazon にゃあにゃあにゃあ!!(奇声 解釈など要らぬ、ただ感じるままに受け止めよ! というわけで、めちゃくちゃ好きです。ツボ嵌まりまくり。何が、と問われると非常に困ってしまうんだけど。部分部分ではなく、全体が……というよりも読み終えた後の読後感が、というべきか。流れ流れて積みあがった結果訪れるこの感覚こそが、風となって意識を吹き抜けていく清涼感。 何を表現したいのか、何を伝えたいのか、何を書きたかったのか。それを具体的な言葉の表現によってあらわすのではなく、その全体の物語の流れを持って感覚としてダイレクトに投げつけてくるというその、とてつもなく音楽的、という意味ではあの【さよならピアノソナタ】の3巻に佇まいが似ていると言ってもいいかもしれない。 だから、感想と言っても大したことは綴れない。内容に触れることはどうに
「僕、女の子を殺したんだ」顔も思い出せないような、そんな薄い繋がりしかなかったかつてのクラスメイト・神野真国からの電話を受けた左女牛明海は、その言葉を素直に信じることができた。だって、自分のかつて女の子を殺していたから。ひとの記憶を食べるタマシイビトと、その餌になるために殺され続けるイケニエビト。ふたりの前に現れたイケニエビトの少女、彼女との思い出を守るために、彼女を忘れないために、彼らが講じたタマシイビトと戦う方法は……。 表紙絵見て、音楽ものかあ、と思っていたら、その実結構ホラー風味な物語だったわけで。や、確かに音楽を通じて真国や明海、そして烏子=実祈は世界と繋がっていたんですが。 ふたりが過去に殺めたという少女は、怪談の中にひっそりと語られるイケニエビトで、タマシイビに殺されるたびに記憶を食われ、別の人間として生きてく。タマシイビトに殺されると、その存在はあらゆる記録から失われ、ただ
Title : ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート Author : 森田季節 / Illust : 文倉十 ISBN:9784840124225 / MF文庫J 第4回MF文庫Jライトノベル新人賞・優秀賞受賞作。 死んでも生き返るイケニエビトと、そのイケニエビトの記憶を食べるタマシイビト。タマシイビト記憶を食べられると、他人の記憶からもその存在を示すものが消えてしまう。そんなイケニエビトな高校生の少女が、音楽を通じて自分の声を世界に残そうとするお話です。 微妙な感じ。もう少し音楽を中心とした話かと思っていましたが、実際はそうでは無く。イケニエビトなヒロインと、彼女を「殺した」事のある男女それぞれの同級生の交流していく展開。命のやりとりがある殺伐とした展開ですが、けどそれも未来を見据えての行動。記憶を奪われる事無く、仲間と共に生きていくため、タマシイビトの手を逃れるため、辛い選択を選ぶ同
狭間の広場 ライトノベル中心の感想ブログ。ネタバレ満載 かつ 時々地雷常に辛口。 苦手な方はお気をつけください。 ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート (MF文庫 J も 2-1)/森田 季節 ¥609Amazon.co.jp 【「僕、女の子を殺したんだ」 ――始まりは、思いがけない人物からのそんな電話。 どこか満たされない日々を送る高校生の明海は、 孤高の歌姫に魅せられた同級生の少年・神野の信じがたいような昔話を いともあっさりと受け入れてしまう。 なぜなら明海も小学生の頃、神野と同じく一人の少女を殺めたことがあるからだった――。 よみがえるひと夏の記憶、 殺されるためだけに存在する「イケニエビト」の少女、 人の記憶を食らう「タマシイビト」からの逃避行。 第4回MF文庫Jライトノベル新人賞<優秀賞>受賞作。 三人の少年少女によるビター・スウィート・ストーリー。】 何度でも殺したらいい。何
(あらすじとか省略、もうメンドくさい) この本を読んで自分は不条理系が嫌いではなかったと気づいた。死ぬほど大嫌いだった。 過程がすっぽぬけて、いきなり結果を差し出される書き方が不愉快。 たとえば、どうして左女牛の携帯に神野から電話がかかってくるのだろうか。 それまでまったくと言っていいほど交流のなかった相手なのに、いかにも唐突でしょう。 怪談や都市伝説に詳しかったから? けどちょっと人より知っている程度でオカルト専門家でもない相手に、あそこまで自分のプライベートを話そうとするかなぁ。 おまけに神野って少年は、自分の悩みを積極的に他人に打ち明けるキャラにも思えない。 むしろ誰にも相談せずに自分で考えて、自分で答えを出して決着をつけようとするタイプじゃないか? 作者の脳内では話の整合性が合っているつもりなのか、意図してやってるとすれば何を狙っているの? 不条理系は、一見、斬新だが、それは話が文
ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート (MF文庫J) 作者: 森田季節,文倉十出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2008/09メディア: 文庫購入: 25人 クリック: 318回この商品を含むブログ (104件) を見る奪われるため、殺されるためにある存在「イケニエビト」を巡る3人の少年と少女の物語。 切ないとかほろ苦いみたいな言葉で表現できそうで、でもその言葉の持つイメージと少しだけずれているような、何かが足りないような、そんな不思議な読感を残した作品でした。上手く表現できないのですが、魅力的だったことは疑いありません。 その記憶をタマシイビトに喰われるためだけに存在するイケニエビト。死ぬと殺した人以外の記憶から消えて、また数年後に甦り、短い時を生きる。そんな蜻蛉のような存在とそれに関わった少年少女たち。 一つ目の物語。大人しい少年神野と烏子という少女が、音楽という絆で結
『僕、女の子を殺したんだ』 「私は信じるよ」 その一歩先に踏み出すには勇気がいった。 「だって、私もその子を殺したから。小学生のときに」 殺されても数年でよみがえるが、その人のことを覚えているのは殺した人だけ。殺され、記憶を奪われる存在のイケニエビトの少女と、彼女を友とした高校生・神野、彼の同級生であり、幼いころイケニエビトと出会った少女・明海の三人が繰り広げるビターでスウィートな物語。 里々さんの感想を読んで手に取ったんですが、これは面白かった! 「僕、女の子を殺したんだ」なんて台詞が出てくるので、どんなに殺伐とした話になるのかと思ったら、そこに見えてくるのは、孤独な少女と孤独な男の子が、音楽を通じて触れ合う話で、側にいることが自然になっていくところは、ほんといいんだなあ。 それだけに、二人の間……というか、イケニエビトについての不審な噂が流れ始めて、その噂を裏付けるようにして、
「ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート」森田季節(MF文庫J) 「僕、女の子を殺したんだ」――始まりは、思いがけない人物からのそんな電話。どこか満たされない日々を送る高校生の明海は、孤高の歌姫に魅せられた同級生の少年・神野の信じがたいような昔話をいともあっさりと受け入れてしまう。なぜなら明海も小学生の頃、神野と同じく一人の少女を殺めたことがあるからだった――。よみがえるひと夏の記憶、殺されるためだけに存在する「イケニエビト」の少女、人の記憶を食らう「タマシイビト」からの逃避行。第4回MF文庫Jライトノベル新人賞<優秀賞>受賞作。三人の少年少女によるビター・スウィート・ストーリー。 少年少女+怪談(もしくは都市伝説)+音楽の不思議付き青春小説。 ・・・どう形容したらいいもんだろうか。 似たような作品を探すなら「嘘シリーズ」等のMF文庫Jの清水マリコ作品か。でも感性や言葉の選び方はだいぶ違う。
感動した。←この作品を読めば書きたくなる。 おいおいどうしちゃったんだよMF文庫J。これといい『この広い世界にふたりぼっち』といい、今回の新人は大当たりすぎだろ。どちらの作品もレーベルカラーとは少し毛色が違っているのが気になるけど、今後は電撃文庫みたいに幅広いジャンルを扱っていきます、ということなのだろうか? 都市伝説をモチーフにしたサスペンス風青春恋愛物。扇智史と清水マリコを足して2で割ったような感じだな。『永遠のフローズンチョコレート』から露悪的なところを取り除いたみたいな。死んでも死なないイケニエビトとそれを喰らうタマシイビト。タマシイビトに食べられたイケニエビトは皆の記憶から消え去ってしまう。 イケニエビトの荒川烏子が、自分の音楽をみんなの記憶に残すために、クラスメイトの神野真国と『ベネズエラ・ビター』という音楽ユニットを結成する話。イケニエビトの栄原実祈をいじめているうちに、左女
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