── ちょっと映画からは離れますが 大三郎さんが 山伏になった経緯を、聞かせてください。 そもそも 東京でイラストレーターやっていたのに、 なぜ‥‥というところを。 大三郎 いちばんはじめは、完全な好奇心でした。 体験山伏的なものに応募したんです。 で、修行やってみたら、おもしろくて。 ── あの‥‥その「体験山伏」というのは、 ふつうの人が、 ふつうに体験できるものなんですか? 大三郎 ええ、申し込めば、誰でも。 ── どういうところが おもしろかったんですか、山伏修行の? 大三郎 そうですね‥‥たとえば 何時間も山を歩きまわったあと 心身ともに すっかりヘトヘトになったところへ 精進料理が出るんです。 ごはんと、おつゆと、 おかずが「タクアンだけ」の、ごはんが。 ── うわー‥‥なんて質素。 大三郎 ぼく、タクアン嫌いなんですよ。 ── え‥‥唯一のオカズなのに。 大三郎 でも、食べた