2015年度の国の税収が、7年ぶりに政府の見込みを下回ったと報じられた。 一般会計の税収は、56兆3000億円程度と、前年度より2兆3000億円程度増えたものの、昨年12月時点の政府の見込みを約1300億円下回った。 その原因は企業収益がいまひとつ伸びなかったことだ。法人税が減少したことが、所得税収や消費税収の増加を相殺して、全体の税収も下げてしまった。 この結果、昨年度の決算剰余金は約2500億円にとどまり、約1兆5800億円だった14年度を下回った。 予算上の税収の見積もりは、マクロ経済モデルで計算したものではなく、各税目について、前年度の実績などから職人的に計算している。それを積み上げたものが税収見積もりというわけだ。 名目国内成長率(GDP)が増えたときの税収の増加額を示す税収弾性値について、財務省は「1・1」としているといわれることがある。この数字は実績より小さく、税収見込みは過