◇単なる宣伝文句、代替品使用…専門家「消費者惑わす恐れ」 「カロリーゼロ」「保存料を使っていません」……。スーパーやコンビニで、こんな表示のある食品をよく目にするようになった。でも実際には別の保存用添加物が使われていたり、単なるキャッチフレーズだったりもする。あふれる「ゼロ」に惑わされないよう、食品表示の実態を知っておきたい。【小島正美】 今年5月、大手飲料メーカーから「カロリーゼロ、糖質ゼロ、保存料ゼロ」のサイダーが発売された。健康増進法に基づく栄養表示基準によると、カロリー表示は100ミリリットル当たり5キロカロリー未満、糖質は0・5グラム未満なら「ゼロ」と表示できる。この商品はカロリーと糖質についてはゼロ表示の基準以内で問題ない。ただ、保存料については意外な事実がある。 「保存料ゼロ」という表示を見て、消費者はどんな食品だとイメージするだろう。食品の表示問題などに詳しい蒲生恵美・日本