「業務放送。お客様ご案内、3号車。降車駅は○○駅」。 駅のホームで流れるこんなアナウンス、聞いたことはありませんか。 車いすの利用者や視覚障害者が、電車のドアに挟まれたりしないようにするため、「乗った車両」「降りる駅」、そして「乗り降り完了」の3つの情報を車掌や駅員が共有するためのものです。 しかし、この“安全を守るためのアナウンス”が悪用され、障害者への性被害が相次いでいるのです。 (経済部記者 真方健太朗) 駅のアナウンスがきっかけで、つきまといの被害を受けた女性です。今回初めて、NHKの取材に苦しみ続けてきた胸の内を明かしてくれました。 被害にあったのは11年ほど前、自宅付近にスーツ姿の男がいることに気付いたといいます。 「なんとなく見覚えがある気がするな…」 そんな思いが頭をよぎりましたが、面識は全くありません。しかし、男のつきまといは、その後も1年余り続きました。 ある日、男と鉢