アメリカの各州の財政状況は急速に悪化しています。医療や教育などの住民サービスは州政府の責任であり、財政赤字の拡大で社会プログラムの大幅に削減されています。特にカリフォルニア州の財政状況は急激に悪化しています。7月末に手持ち資金が枯渇すると予想されていましたが、最終段階で民主党と共和党の妥協が成立し、なんとか最悪の事態の発生を回避しました。しかし、財政問題が解決したわけではありません。このまま景気低迷が続き、税収が伸びなければ、再び厳しい状況に陥るのは避けられないでしょう。また州財政の悪化は州政府の歳出削減を招き、連邦政府の景気刺激策の効果を相殺する懸念もあります。さらにカリフォルニア州の所得税の高さから、企業の同州離れの現象も起こっています。以下で、同州の財政危機の分析を行います。 アメリカは財政破綻に向かって疾走しているように見える。財務省の発表によると、2009年度の連邦政府の財政赤字