池内恵(いけうち さとし 東京大学准教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について、日々少しずつ解説します。有用な情報源や、助けになる解説を見つけたらリンクを張って案内したり、これまでに書いてきた論文や著書の「さわり」の部分なども紹介したりしていきます。
池内恵(いけうち さとし 東京大学准教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について、日々少しずつ解説します。有用な情報源や、助けになる解説を見つけたらリンクを張って案内したり、これまでに書いてきた論文や著書の「さわり」の部分なども紹介したりしていきます。
このたび、地図は物語なのだということがわかったのでそれについてお伝えしたい。 「地図は物語」なんて、なんか気どった言い方だけど、白地図をわたすと、みんな驚くほどおもしろいストーリーを考えちゃうんですよほんとに。
人工知能学会の表紙は女性蔑視? - Togetterまとめ http://togetter.com/li/607736 上記の記事については、たまたま比較的早い段階で目にし、その後の展開(と炎上)が予想されたので、主張を絞りつつ2ツイート(※・※)ぶん言及し、それで終わらせるつもりでいた*1 *2 。 その後、RSSなどで入ってくる反応やその後の展開をちょいちょい流し見るに、僕の立場からするといくつか気になる意見もあったが、それに対しても少なからぬ人々が異論・反論を主張していたため、僕自身はそのままフェードアウトしてもよいだろう、と思っていた。過去の経験から人を苛つかせる能力にはそれなりに長けているようなので、ここでわざわざ油を注ぎにいくこともないだろうと。 その折、以下の記事を見た。 あの程度で「性奴隷を作りたがってる」とか言ってるんじゃねーよ http://anond.hatelabo
前回までのあらすじ(自分探しとJ-POP) kenzee、速水健朗さんの「自分探しがとまらない」を読んで感心する。速水さんの論考は「自分探し」と呼ばれるバブル崩壊以降の若者に特徴的なモラトリアムマインドを社会的な事件やブームから解き明かしたものだ。だが、そこには主に90年代のJ-POPが描いた「自分探し」については触れられていなかった。そこでkenzeeやってみた。そうするとバブル崩壊後の91年あたりから槇原敬之、ミスチル、コムロ系などといったヒットメーカーの歌詞に共通してみられる上昇志向、自己肯定の世界観が浮かび上がってきた。要は、「人生とは迷ったり探したりして見つけ出していくもの」または「人生とは自分との戦い」といった「自己が誇大した思考」に基づいている、と。これはバブル崩壊による経済の信用の失墜とパラレルな関係にある。「経済」という価値観がアテにならない以上、自分の手で物語を発見しな
先日「ソーシャルゲームはなぜハマるのか」の書評を書いたが、実は言及できなかったポイントがある。 ソーシャルゲームはなぜハマるのか ゲーミフィケーションが変える顧客満足 作者: 深田浩嗣出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2011/09/10メディア: 単行本購入: 20人 クリック: 565回この商品を含むブログ (43件) を見る携帯電話のソフトウェア開発に長年携わった著者は、インターネットユーザーを大雑把に「情報強者」と「大衆」の2種類に分ける。 他国では、インターネットはごく最近まで「情報強者」だけのものだった(スマートフォンの浸透により今まさに大衆層が使いはじめているところだ)。 一方で、日本では1999年ころからフィーチャーフォン(ガラケー)が独自にインターネット接続を始める。これはやや奇形的ではあったが、大衆のニーズに合致していた。一方で情報強者層は、ガラケーの制限
危険な廃棄物と化した原発は解体撤去もままならず、事故処理は今いる日本人が皆死んだ後まで続くかもしれない 福島の一角で巨大な事故を起こした原発が不安を与え続けている。放射能の塊を早く取り除いてほしい──というのは、避難民や周辺住民のみならず、日本全体に共通した願いだ。汚染水を海に投棄したときに抗議した隣国や、地球の裏側なのに甲状腺の被曝対策として安定ヨウ素剤を買いあさった国があったことを考えれば、世界全体の願いと言ってもいい。 しかし放射性物質を外界に大量に放出した東京電力福島第一原発は、事故から4カ月を経た今になっても、撤去の前提となる原子炉の安定すらできずにいる。にもかかわらず、東電や政府関係者は確かな根拠があるとも思えない発言を続けている。 政府と東電は先週末、当初の目標としてきた「原子炉の安定的な冷却」に到達したという見解をまとめた。菅直人首相は原発周辺の市町村長らに対し、来年1月の
町に血が流れる時 投資界に、「町に血が流れる時は買い時」という格言がある。ロッカフェラーが言ったとか、ロスチャイルドが言ったとか。 よく「戦後の闇市で一財を築いた」などという表現も聞く。 町に血が流れる、大混乱の時には、普段できないようなお金儲けができる、ということらしい。 それは、僕らの今の社会の性質らしい。 町に血が流れる時、多くの僕らは泣き、立ちすくみ、走り出し、座り込み、呆然とする。 心配で眠れなくなる。疲れる。誰に向けたらいいのか、怒りがこみ上げる。気持ちが混乱する。後悔する。未来がわからなくなる。居座ろうと腹をくくる。でも、怖い。 それは多くの僕らの、善意がこんがらがった気持ちだ。 けれど、町は善意だけではできていない。 善意に見えるものの裏に、何かがあることがある。 善意とは関係ない、何かが。 では、目にする善意を疑ってかかるのか? そんなことはできない。 あふれる善意は圧倒
東京電力の事故報道において、マスコミは東京電力から広告費として金もらっているから真実が出て来ないというのは最近よく聞く。 うちらそんなものもらってないぞ(東電管区じゃないから)とか思いながら、そんなことはないよと訂正しておく。 ・報道と営業は別物 前にも書いたが、放送局や新聞において、報道記者と営業は別会社かって言うほど分かれていて(実際新聞は別会社だったりする)、ぶっちゃけ記者はその会社から広告料がいくら出ているか知らないし知ろうとしないし知ったからといって別にどうというこもしない。だって職分と関係ないから。 その尻拭いは営業だけど、まぁ嫌味言われて終わり。営業は報道内容に口を挟むことは無いし出来ないということを、スポンサーも知ってるから。 要は組織上、圧力を受けづらい構造にしている。 また東阪名のスポンサーの場合、広告代理店が間に入っていて、営業ですらお得意の顔を知らないというのは割と
ピンチにひとつになれるのは素晴らしい。しかし天災と人災を一緒くたに論じたり、身の安全が脅かされているのに政府に情報公開を求めないのは不思議だ、理解しかねる。 大地震が起きても大きな混乱を見せない日本人を、海外メディアは「ミラクルだ」と賞賛した。しかし手放しで喜べない。彼らは同時に、政府に対してモノ言わぬ日本人を冷ややかな目で見てもいる。 なんて温かい人たち 「最初に取材に入ったのは福島県でした。郡山市内のホテルに宿泊しましたが、福島第一原発で多くの異常が発生していたため、そのホテルから退去しました。空港に行けば別のホテルを紹介してくれるだろうと、案内係の女性にホテルの情報を尋ねたのですが、どこも泊まれるところはないと言われました。 途方に暮れていると、その女性が『自分の家に泊まってもいい』と拙い英語で声をかけてくれるのです。彼女は夫と子供の3人暮らしで、英語は得意ではないとのことでパソコン
■まず、今、ブログやTwitterなどで拡散されている記事 「原発がどんなものか知ってほしい」の原文をご覧ください。 http://www.iam-t.jp/HIRAI/ ・・・ところが、この文書については これまで原発で問題が起こるたびに取り上げられて さんざん混乱を起こしていた「怪文書」だということです。 それで今回、福島原発の被災で またもやネットで紹介され、混乱が再燃する形となっています。 以下に、これまでの混乱についての詳細が書かれています。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ http://www.faireal.net/dat/d2/d20903.xml ■「原発がどんなものか知ってほしい」は知る人ぞ知るネット上の怪文書だ。 この文章は、読者を二重に混乱させてきた。 ・ 第一種の読者は、書かれていることを普通に信じてしまう人で、 ブログで共感の日
ある政府関係者は東京電力の対応に怒りをあらわにする。 「(3月14日に)2号機の燃料棒が露出したとき、東電側は『全員撤退したい』と伝えてきた。撤退したら終わりだった。絶対に止めなければならなかった」 あの時点で撤退とは無責任極まりない。この政府関係者は、事故の初動から東電の対応に不信感を抱いていた。 地震発生時の11日、福島第1原子力発電所1~3号機は自動的に止まったものの、津波により外部の設備が使えなくなった。予備の電源も失われ原子炉内を冷やすシステムも動かなくなった。炉内を冷やさなければ、燃料棒が溶け深刻な事態を招く。東電はまず電源を復旧しようと電源車を送った。しかしそれをつなぐ部分が水没しており結果的に失敗した。 そのうちに1号機では炉内の熱で水蒸気が発生し、圧力が高まっていった。破裂しないうちに放射性物質を含む水蒸気ごと逃がし、圧力を下げる必要があった。これをベント(排気)という。
LiveDoorブログ版 ■実態示した日本の“原発安全文化” 「日本でも原発事故で広範囲に放射能汚染される可能性は絶対に無い、とは言えない。その恐れを少しでもなくしていくには原発による発電シェアを下げていくしかない」。 そんな思いを抱いたのは、1989年9月から約2年間にわたった旧通産省(以下、現在の名称の経済産業省の略・経産省に統一)・資源エネルギー庁の取材を、読売新聞社会部の記者として担当し始めて間もなくだった。 同省担当の社会部記者の大きな役割の一つに、エネルギー産業分野の事故取材がある。なかでも、万一発生すれば大事故になることがあり得る原発事故は、確率が低くても準備だけはしっかりしておかなければならないテーマだ。その作業として始めたのが、海外で起きた大事故、特に86年のチェルノブイリ原発事故や79年のスリーマイル原発事故の概要をつかんでおくことだった。 原子炉そのものが爆発し、放射
1 1 2 2 3 3 4 5 4 http://www.tomabechi.jp/archives/51238831.html 5 http://www.telljp.com/index.php?/en/news_article/bccj_members_update_on_japans_nuclear_power_station_situation/ 6 6 7 http://online.itp.ucsb.edu/online/plecture/bmonreal11/oh/31.html http://ribf.riken.jp/~koji/jishin/zhen_zai.html
放射能の影響をどうとらえたらよいのか? 連日の新聞やテレビの報道にあるように、東京電力福島第1原発の事故は深刻な状況にあります。皆さま大変不安なことと思います。 ◎被ばく量、普段と同じ/報道・発表、科学的に正確 東北大加齢医学研究所 川島隆太教授 <「絶対」と言えず> こうした中、信じられないことですが、放射能の被ばくを恐れて、診療を放棄し逃げだす医師まで出ていると聞きました。東北大医学系研究科の教授として、放射線防御に関する医師への教育が足りなかったと猛省するとともに、同じ医師として、そのような人がいることが悲しくて悔しくて仕方ありません。 現在の放射能に関する報道は科学的には極めて正しいものです。東北大でも放射能の測定をいくつもの研究室で行っていますが、政府の発表にうそ偽りはありません。 こうした報道を見聞きしていて皆さんが一番不安に思うのは、専門家が決して「絶対に」安全であると
エル・ムンド[EL MUNDO:スペインの新聞 ]2003.6.8 調査報告/原子力発電所における秘密 日本の原発奴隷 日本の企業は、原子力発電所の清掃のために生活困窮者を募っている。 多くが癌で亡くなっている。クロニカ〔本紙〕は、このとんでもないスキャンダルの主人公達から話を聞いた。 DAVID JIMENEZ 東京特派員 福島第一原発には、常に、もう失うものを何も持たない者達のための仕事がある。松下さんが、東京公園で、住居としていた4つのダンボールの間で眠っていた時、二人の男が彼に近づき、その仕事の話を持ちかけた。特別な能力は何も必要なく、前回の工場労働者の仕事の倍額が支払われ、48時間で戻って来られる。2日後、この破産した元重役と、他10名のホームレスは、首都から北へ200kmに位置する発電所に運ばれ、清掃人として登録された。 「何の清掃人だ?」誰かが尋ねた。監督が、特別な服を配り、
私の大切な方へ 話題が話題なのでちょっと固い言い回しになりました。長文ですが読んでみてください。少し安心すると思います。 福島第一原発は、想定外の強度の地震を受けました。これ以上の規模の地震はないだろうとされた地震の数倍のパワーの地震と津波がおそったわけですから、損傷は免れません。(マグニチュードが0.2違うだけで2倍のエネルギーになります) しかし自動停止プロセスで「原子炉は停止」することに成功しました。冷却さえ続けられれば、問題は大きくなりません。でも怖くなるのもしょうがないムードです。電話やメールを友人と交わしていると、原発の問題を過剰に捉え、外出を控えたり、心配で不安になっている方が多いことが分かりました。私はいま海外にいます。誰よりも安全なところにいる後ろめたさが正直あります。なので、私にできることは、いま起きていることを正確に、分かりやすく説明することで、少しでも安心してもらう
こんな悠長なものを書いているときではないようだ。震災の被害は甚大だが、それを上回る被害を起こしそうな東京電力福島第1原発が重大事態を迎えている。 17日(2011年3月)、陸上自衛隊のヘリコプターから水を投下することについて、北沢防衛相は「今日が限界だと判断し決心した」と明言した。大震災から1週間、何も手を打たなかったとはいわないが、日本の歴史上かつてない深刻な原発危機を招いた責任を、菅首相や東京電力側はどう考えているのか。 テレビは津波で家が流される映像ばかり繰り返し、被災地の現状は報じてきたが、その裏で進行しているさらに深刻な事実を見えにくくさせ、菅首相や枝野官房長官のまやかし会見を垂れ流してきた。 新聞もほとんどが政府公報に成り下がり、原発問題については突っこみ不足で、読んでいても欲求不満が募るばかりだった。 悲惨な現実を見せない伝えないTVジャーナリズム こういうときこそ週刊誌の出
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