いらっしゃいませ。カフェ・モンポウにようこそ。 今日は、アイルランドの作曲家、ジョン・フィールド(1782-1837)が作曲したノクターンを聴いてみましょう。 ジョン・フィールド(1782-1837)は、「ノクターン」というピアノ独奏曲のジャンルを新しく始めた人です。ショパンの先駆者としてCDの解説書などによく登場するので、名前そのものはご存じの方も多いでしょう。 フィールドのノクターンを聴いてみてください。ショパンを知っている私たちの耳には随分と単純に聴こえるかもしれませんが、美しく溶け合ったアルペジオに乗せて伸びやかに歌われるピアノの響きは、それまでに無い斬新なものでした。フィールドが活躍したのは、ショパン(1810-49)より一時代前の、ベートーヴェン(1770-1827)の時代で、ピアノという楽器が目覚ましく発展した時代でもありました。ベートーヴェンは、ピアノの表現力が向上すると、