全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「ALS」のうち、一部の患者を対象にした新しい薬について、厚生労働省の専門家部会は製造販売を認めることを了承しました。今後、国が正式に承認し、ALSの根本的な原因に働きかける国内で初めての治療薬となる見通しです。 了承されたのは、アメリカの製薬会社バイオジェンが開発した「トフェルセン」です。 ALS=筋萎縮性側索硬化症は全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病で、国内におよそ1万人の患者がいます。 会社の日本法人によりますと、この薬はALSの患者のおよそ2%にあたる「SOD1」という遺伝子に変異のある患者が対象になるということです。 遺伝子の変異によって異常なたんぱく質が作られ、運動神経を壊すことが病気の原因になることがわかっていて、今回の新薬は、異常なたんぱく質が作られるのを防ぎ、症状の進行を抑える効果が期待されています。 ことし5月、会社の日本法人が承認申請