神戸市西区には雄岡山(おっこうさん)と雌岡山(めっこうさん)という男と女がかたどられた山がある。そして雌岡山には性器信仰の神体がのこった裸石・姫石神社がある。 この山はどうして男と女がかたどられたのだろう。 大地に性を見て、大地の神が交合することによって太陽や収穫の豊穣がもたらされると考えたのが古代人である。この男女をかたどられた山にはどのような神話があるのだろう。 こちらが男の雄岡山。三角錐のきれいな山容をしている。 こちらは女の雌岡山。ふもとの池は金棒池とよばれ、民話によると金棒で高さ比べをしているところ、「雄岡山の棒」が折れてふたつの山のあいだにささり、そこが池になったという話がある。 金棒というのはもちろんファロスですね。交接的な暗喩として語られた民話であると思うのだが、恵みや生命をもたらす池や水がそれによってもたらされたといえますね。雨乞いに近いかたちなのだろうか。 雌岡山の山頂