「インターネットをベースにした新技術やベンチャーが次々と登場する一方で,犠牲者になったものがある」。2009年4月14日に開催された新世代ネットワーク推進フォーラムの総会でこう語るのは,米ジョージア工科大学のピーター・フリーマン教授である。 インターネットの普及で,ヤフーやグーグルなどインターネットをベースとするベンチャー企業が数多く登場,米国にとってプラスの面が多い。しかし,いずれもが既存のインターネットの上で成り立っている事業である。優秀な技術者が,一攫千金を目指してベンチャー企業を目指した結果,「次世代を担うような本当のイノベーションを生み出せなくなっている」,「将来の取り組みに欠けている」という指摘だ。 2004~2005年ころからNSF(全米科学財団)を通じて始まったGENI(Global Environment for Network Innovations,ジニー)と呼ぶ実験