日本銀行が20日発表した資金循環統計(速報)によると、今年9月末時点の家計の金融資産が前年同期比5・7%増の1999兆8千億円で過去最高となり、2千兆円に迫った。最高を更新したのは5四半期連続。新型コロナウイルス対策のために政府が配った給付金や株価上昇などにより、個人マネーが急速に膨らんでいる。 【グラフ】働く世帯の平均貯蓄額は増えている(2人以上の世帯、総務省家計調査) コロナ禍で外出が抑制され、消費を手控える傾向があることも現預金などの資産残高を伸ばす一因になっている。家計の金融資産の内訳をみると、現金・預金1072兆円▽保険など539兆円▽証券335兆円▽そのほか54兆円。 1700兆円台から1800兆円突破、1800兆円台から1900兆円突破までは、それぞれ3年以上かかっていた。1900兆円台からは、2020年12月末から21年9月末までのわずか9カ月で2千兆円に迫った。 資金循環