【カイロ=押野真也】イスラエルに周辺国からの攻撃が相次ぎ、戦線が広がる兆しが出てきた。イスラエルとパレスチナのイスラム原理主義組織「ハマス」の戦闘が続く中、ハマスと連携する武装組織の活動が活発になっている可能性があり、中東全体に戦闘の火種が広がっている。24日にシリア領内から迫撃砲が発射され、イスラエルがシリアから占領しているゴラン高原に着弾した。23日はレバノン領内から迫撃砲がイスラエル北部
パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)からイスラエル領内に掘られたトンネルの内部(2013年10月13日撮影)。(c)AFP/DAVID BUIMOVITCH 【10月14日 AFP】イスラエル政府は13日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)からイスラエル領内に通じる「テロ用トンネル」を発見したと発表した。精巧に造られたトンネルは全長450メートルほどで、イスラエル当局ではパレスチナ武装勢力がイスラエル軍に見つからずに攻撃を行うため造ったとみている。 トンネル発見を受けイスラエルは、9月に民間利用に限って2007年以来初めて許可したイスラエル側からガザへのセメントや鋼鉄などの建設物資の搬入を禁止すると発表した。(c)AFP
「記憶」「和解」――こういった言葉が現実の政治において、ある意味ではアジア諸国以上に、重く響いてきた国家関係があるとすると、それはホロコーストの「加害者」と「犠牲者」としてのドイツとイスラエルの関係ではなかっただろうか。ヨーロッパで戦争が終わった1945年、ドイツ人とユダヤ人は最も修復困難な関係の入り口に立っていたに違いない。ユダヤ人にとってドイツとは親兄弟の血の染みた「呪われた土地」となり、両者の間に横たわる600万人の死者は、和解へのいかなる試みをも挫くと思われた。他方、ヒトラーに世紀の指導者を見たドイツ人は、昨日まで自身の世界観の一部であった反ユダヤ主義を脱ぎ捨てる用意はできていなかった。 それからあと少しで70年になろうとする現在、ドイツとイスラエルの関係は良好である。イスラエル建国60周年の2008年に、独首相メルケルはイスラエルの国会クネセトで演説を行い、イスラエルとの関係をホ
【エルサレム=山尾有紀恵】イスラエル政府は11日、占領地ヨルダン川西岸と東エルサレムの複数のユダヤ人入植地で、計約1200戸の新規住宅の建設計画を入札にかけると発表した。イスラエルとパレスチナは14日にエルサレムで本格的な和平交渉に入るが、今回の決定にパレスチナ側は強く反発しており、交渉に影響を与えるのは間違いない。 イスラエル住宅省の発表によると、パレスチナが国家樹立後の首都とみなす東エルサレムの3入植地に計約800戸、ヨルダン川西岸の大規模入植地マーレアドミムなど4入植地に約400戸の住宅を、それぞれ新たに建設する。 アリエル住宅相は11日、「いかなる国も他国から住宅建設場所の可否について指図は受けない」との声明を発表した。パレスチナ側の交渉担当者シュタイエ氏は同日、「イスラエル政府が、故意に米国や国際社会の交渉再開努力を妨害しようとしているのは明らかだ」と非難した。 続きを読む関
イスラエルとパレスチナの双方の代表がワシントンで会談し、今後、9か月以内の中東和平の合意を目指し、話し合いを続けていくことで一致しました。 ワシントンの国務省で30日まで2日間にわたって行われた協議は、イスラエル側からリブニ司法相、パレスチナ側からはアッバス議長の側近のアリカット氏が出席しました。 仲介に当たったアメリカのケリー国務長官は、協議のあと、イスラエル、パレスチナ双方の代表とともに記者会見し「最終的な地位確定に向けて今後9か月以内の合意を目指したい」と述べ、次回の協議を2週間以内にイスラエルかパレスチナ暫定自治区で行うとしています。 今回の協議について、リブニ司法相は「未来の世代の平和と安全のためにできるだけのことをしなければならない」と述べました。 また、アリカット氏は「和平合意に向けて、すべての議題が話し合われることを歓迎している」と述べ、協議の進展に期待を示しました。 中東
エルサレム(Jerusalem)で開かれた閣議で発言するイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相(中央、2013年7月14日撮影)。(c)AFP/ABIR SULTAN 【7月21日 AFP】3年間にわたって凍結されてきた和平交渉再開に向けてイスラエルとパレスチナが基本合意に達したことについて、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は20日、和平交渉再開はイスラエルにとって「戦略的に極めて重要」だとする声明を発表した。 ネタニヤフ首相は声明文の中で、「われわれとパレスチナ人との紛争に終止符を打とうと努力することが重要だ。なぜなら、われわれは今、多くの問題、とりわけイランとシリアの挑発に直面しているからだ」と述べた。 ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官が19日夜にイスラエルとパレスチナが和平交渉のため
イスラエル・テルアビブ(Tel Aviv)にあるファストフード大手マクドナルド(McDonalds)の店舗(2004年1月8日撮影)。(c)AFP 【6月27日 AFP】米ファストフード大手マクドナルド(McDonald's)のイスラエル法人が、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のユダヤ人入植地への出店を拒否したと、メディア各社が26日伝えた。 地元テレビ報道によるとマクドナルド・イスラエルは、ヨルダン川西岸にイスラエルが建設したユダヤ人入植地アリエル(Ariel)に来年オープン予定のショッピングモール内への出店を打診されたが、「イデオロギー上の理由」から断ったという。 マクドナルドの決定を受け、極右政党「ユダヤの家(Jewish Home)」出身のウリ・アリエル(Uri Ariel)住宅相は「(アリエルへの出店を)ボイコットするならば、彼ら(マクドナルド)もボイコットさ
イスラエルとパレスチナの対立が続くなか、エルサレムにあるユダヤ教の聖地で、アラビア語を叫んだ男性が、パレスチナの武装組織のメンバーと勘違いされ、ユダヤ人の警備員に射殺される事件があり、対立の深刻さを改めて浮き彫りにしています。 中東のエルサレムにあるユダヤ教の聖地=「嘆きの壁」の近くで21日、アラビア語で「神は偉大なり」と叫んだ男性が、ユダヤ人の警備員に拳銃で射殺されました。警察によりますと、警備員は男性がアラビア語で叫んだためパレスチナの武装組織のメンバーだと思い、複数回にわたって発砲したということです。 射殺された男性はパレスチナ人ではなく、40代のユダヤ人だったということで、警備員の勘違いだとみられるということです。 男性がなぜアラビア語を叫んだのかなど詳しいことは分かっておらず、警察が当時の状況を詳しく調べています。 事件が起きたエルサレムの旧市街は、ユダヤ教やキリスト教、それにイ
今ペルシャ湾で、日米を初め41カ国の参加した大規模な軍事演習が行われている。参加する軍艦は35隻、兵士は6000人という史上最大の訓練だ。なぜ今、このような大規模な演習が行なわれるのだろうか? その目的は、イランがホルムズ海峡を機雷封鎖した場合に、すみやかに機雷を取り除くことだ。イランは2000個以上の機雷を保有しており、かねてから「イスラエルがイランの核施設を爆撃した場合は、ただちにホルムズ海峡を機雷封鎖する」と宣言している。 ホルムズ海峡は日本の生命線 ホルムズ海峡はペルシャ湾の出口の最も狭い部分で、最短の幅はわずか33キロメートル、佐渡島と本州ぐらいの距離だ。ここにイランが機雷を敷設したら、そこを通って日本に輸入される原油の80%以上、LNG(液化天然ガス)の20%が止まる。 もちろん多国籍軍が機雷を除去しようとするだろうが、イランがそれを黙って見ているとも思われない。ここで戦争が始
パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)ベイトエル(Beit El)郊外のウルパナ(Ulpana)地区に無許可で建てられたユダヤ人住宅(2012年4月22日撮影、資料写真)。(c)AFP/GALI TIBBON 【5月10日 AFP】イスラエル政府は9日、パレスチナ自治区ヨルダン西岸(West Bank)ラマラ(Ramallah)近郊のユダヤ人入植地で新たに約300戸の住宅建設計画を承認したことを明らかにした。これを受けパレスチナ側は同日、和平協議再開に向けた米国の動きを妨害するものだとイスラエル政府を非難した。 数日前には、イスラエルとパレスチナを再び交渉の場につかせるべく中東訪問を予定しているジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官に配慮し、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相がヨルダン西岸における新規住宅建設の入札凍結を命
イスラエルがシリア国内の目標を攻撃したことを受けてシリアの首都ダマスカス(Damascus)で記者会見するシリアのオムラン・ゾウビ(Omran al-Zoubi)情報相。シリア国営テレビの放送から(2013年5月5日撮影)。(c)AFP/SYRIAN TV 【5月6日 AFP】シリアの首都ダマスカス(Damascus)近郊のシリア軍施設を5日未明に攻撃したのはイスラエル軍だったと、匿名のイスラエル軍高官が5日、AFPに語った。 攻撃の目的は、シリアがレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ(Hezbollah)にイラン製ミサイルを輸送するのを阻止することだったという。 このイスラエル軍高官は、ダマスカスの空港近くの目標を3日未明に攻撃したのもイスラエル軍だったと述べた。この攻撃もヒズボラに送られようとしていたイラン製武器を破壊するのが目的だったという。(c)AFP
(CNN) イスラエルがシリアを空爆した可能性があることが4日までに分かった。2人の米当局者が明かした。 2人によると、現在、米国と西側の諜報機関が、イスラエルが2日から3日にかけて空爆を行った可能性を示す機密データの再調査を行っているという。また米国は、イスラエルの複数の戦闘機が2日から3日にかけてレバノン上空を飛行したことを示すデータも入手しており、2つのデータは時間的に一致している。 またレバノン陸軍も、現地時間の2日夕方から3日午後にかけて、イスラエルの戦闘機による16回の領空侵犯を確認している。 しかし、当局者の1人は、米国がこれまでに入手した情報は限られており、これらの戦闘機が空爆を行った戦闘機か否かは確認が取れていないとしている。また米国は今のところ、イスラエルの戦闘機がシリア領空に入って空爆を行ったとは考えていない。 2人の当局者は、イスラエルがシリアの化学兵器貯蔵施設を攻
(CNN) イスラエルのネタニヤフ首相は22日、2010年5月にイスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区に向かっていた支援船団を急襲し、トルコ人9人が死亡した事件についてトルコに謝罪した。 ネタニヤフ首相は22日、トルコのエルドアン首相に電話し、急襲の際に「作戦上のミス」があったことを認め、事件で亡くなった9人の活動家の死に対し遺憾の意を示した。また首相は、犠牲者の遺族への補償も約束した。 一方、トルコのエルドアン首相もネタニヤフ首相の謝罪を受け入れた。 今回のイスラエルの謝罪は、2009年の就任後、初めてイスラエルを訪問したオバマ米大統領がイスラエルに働きかけた結果、実現したとみられる。 イスラエル、トルコ両国と同盟関係にある米国にとって、両国の関係改善は重要だ。 シリア内戦やイランの核開発をめぐる緊張など中東地域のさまざまな問題への対応を迫られる中、共に親欧米で、西側諸国にとって中東にお
【エルサレム時事】イスラエルのネタニヤフ首相は22日、トルコのエルドアン首相に電話し、トルコ人9人が死亡した2010年5月のパレスチナ支援船拿捕(だほ)事件について、「犠牲者を出すに至った全ての過ち」を認め、謝罪した。両者は大使の復帰など外交関係の正常化で一致した。 イスラエル紙ハーレツによると、20日から22日までイスラエルを訪問したオバマ米大統領がネタニヤフ首相にトルコとの関係改善を迫っていたという。ネタニヤフ首相が謝罪に応じた背景には、シリア内戦の激化など地域の不安定化に対処するため、ともにシリアと国境を接し、かつては「同盟関係」にあったトルコとの関係を改善する必要に迫られたこともある。 10年5月、イスラエルによるガザ経済封鎖に反対するトルコ人らの活動家を乗せてガザに向かった支援船をイスラエル軍が急襲し、トルコ人9人が死亡した。この事件を受けてトルコは、イスラエル大使を追放し、
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