安倍晋三首相は2日、首相官邸でアイルランドのケニー首相と会談し、中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む東シナ海上空に設定した防空識別圏を念頭に、「緊張を高めるような一方的な行動や威圧的な行為を放棄し、平和的、外交的な解決策を追求」することで一致した。 首脳会談後に発表した共同声明では、「海洋と空域の合法的な使用は国際法によって保証されている」と明記。国際法の順守によって海洋や空の秩序を保つ重要性を確認し、中国の動きを牽制(けんせい)した。 安倍首相は会談で、国際社会の平和と安定に取り組む「積極的平和主義」を説明し、ケニー首相は支持を表明した。北朝鮮の拉致問題に関しても懸念を共有した。欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)に関しては、早期締結に向けて協議進展を図ることでも一致した。